政府提案の「武力攻撃事態法」「自衛隊法改正案」「安全保障会議設置法改正案」のいわゆる有事関連三法案が国会で審議されている。
これらの法律案は,従来の日本の防衛政策を大きく転換するものとなっている。
第一に,自衛隊の海外での武力行使を公然と認めていることである。
しかもこれは,日本が攻撃を受けた場合に限らず,日本が武力攻撃を受ける「おそれ」が「予測」されるだけで,自衛隊の先制攻撃を容認するものとなっており,専守防衛の原則を大きく逸脱するものである。
これは「武力による威嚇又は武力の行使は,国際紛争を解決する手段としては,永久にこれを放棄する」とした憲法第9条に真っ向から反するものである。
第二に,地方公共団体や指定公共機関には国への協力が義務づけられている。
首相の「指示」が実施されないときは,首相が直接に指示を実行させる代執行権を認めるなど,周辺事態法以上に国の権限を肥大化させ,自衛隊の活動領域を大きく拡大するものである。
物資の保管命令違反に対する罰則も定められるなど,憲法で保障されている国民の基本的人権や財産権を侵し,地方自治の本旨にもとることは明らかである。
今大事なことは,日本の外交の根本に平和憲法を置くことである。
その上で近隣諸国との信頼関係を醸成することこそが,平和への最大の備えである。
日本が外国軍隊から武力攻撃を受ける可能性がほとんどない現在,憲法の平和理念,国民の基本的人権と財産権,地方と国の役割等,国民的合意を得るために慎重かつ十分な議論を尽くすべきである。
地方自治体や住民(国民)の納得,理解が不十分なまま,有事関連三法案の成立が強行されるようなことがあってはならない。
内容的にも手続的にも重大な問題点を含む有事関連三法案に対し強く反対するものである。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成14年6月19日
新潟市議会議長 松 原 藤 衛
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
防衛庁長官 あて
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