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本会議記録

2003年02月定例議会反対討論

日本共産党市会議員団
目崎良治議員


 目崎良治です。
 日本共産党新潟市議会議員団を代表して、反対討論を行います。

  各常任委員長報告は、提案されております議案全てが全会一致、または賛成多数をもって可決と
 報告されました。
  私は、委員長報告に反対する立場で・・議案
   第1号:H.15年度新潟市一般会計予算
   第2号:H.15年度新潟市国民健康保険事業会計予算
   第9号:H.15年度新潟市介護保険事業会計予算
   第21号:新潟市事務分掌条例の一部改正について
   第25号:新潟市非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正について
   第33号:新潟市介護保険条例の一部改正について
  以上6件について意見を申し上げます。

  篠田市長は本会議で、市民こそ主人公の立場に立って「保健・医療・福祉の最先端都市」をめざ
 すと表明されました。日本共産党は、これを多とするものであり、市民の願いに応える積極面につ
 いては高く評価するものであります。そしてその前進のためには、協力を惜しむことなく力を尽く
 す決意であります。
  同時に「市民こそ主人公」の立場に反するもの、あるいは両立しえない流れについては、率直に
 意見を述べると共に徹底して議論していくという立場を貫いていきたいと考えています。
  最初に、新年度予算の積極的な側面については高く評価するということを表明しておきます。
 以下具体的に申し上げます。
  第一に、日本共産党は、機会あるたびに就学前までの医療費助成の拡充を求めてきました。
 12月議会では、「対象年齢引き上げを検討」するという市長答弁がありました。新年度予算では、
 入院も通院も就学前まで助成対象が拡大されたことは評価します。
  第二に、中学校給食については、新潟市民とともに4回にわたって、25万人もの署名運動がと
 りくまれてきた問題です。前市長は、中学校給食は「やらない」と繰り返しいってきましたが、
 市民の世論と運動が前市長の姿勢を変えました。長年、中学校給食は「やらない」という前市長に
 与してきた政党が、中学校給食で日本共産党を「他人の実績を横取り」などと悪口をいっているよ
 うですありますが、そういう資格はないということをハッキリと申し上げておきたいと思います。
  篠田市長が、全ての中学校で給食を実施する予算を計上されたことを高く評価します。日本共産
 党は、市民と子どもたちの意見・要望をくみあげ、よりよい中学校給食にするためひきつづき全力
 をあげたいと思います。市長には、いま予定されている中学校給食の実施後、保護者や中学生の忌
 憚のない意見集約、公正な「アンケート調査」の実施を求めたいと思います。
  第三に、予定価格の事前公表など入札制度改善のための調査費が計上されました。日本共産党は、
 12月議会で、予定価格に対する平均落札価格が98%になっている事実を示し、予定価格の事前
 公表など入札制度の改善を提言しました。市長は、「改善の余地がある」と答弁しました。この答
 弁の具体化がすすみつつあると思います。
  三条市では、平成14年度から入札予定価格の事前公表と、制限一般入札制度の実施に踏み出し
 ました。その結果、2月20日現在で、入札予定価格に対する平均落札価格は、平成13年度の
 98.5%から89.0%へと、9,5ポイントも落札価格が下がりました。こうした点をふまえ、入札制度の
 思い切った改善を求めます。
  第四に、国基準に対する保育料の軽減率を、21.5%から26.1%に充実したこと、市民検診で胃カ
 メラ検査を選択できるようにしたこと、総合的な雨水対策として、関新・小新・下山各ポンプ場を
 ひきつづき整備し、一般住宅の雨水浸透施設に助成を拡大したこと、中小業者への「借りかえ融資」、
 製造業の技術支援コーディネーターを新規に配置すること、特別養護老人ホーム2ヶ所の新設・さ
 らに増設など介護基盤の充実なども、市民の願いに応える積極的な面として、歓迎するものです。
  以上新年度予算を評価しながら、次になぜ予算案に反対するのか、その理由を申し述べたいと思
 います。
  反対理由の第1は、大型開発の推進や12市町村合併と「保健・医療・福祉の最先端都市」が財
 政的に両立するのかという問題です。
  利用計画もないのに船江町海岸を112.2ヘクタールも埋め立てる土砂処分場計画(500億円)、
 1,800億円という莫大な新潟駅周辺整備計画、利用増がまったく見込めない空港3,000メートル計画。
  市長は、これら大規模事業の「進捗を図ってまいる」と答弁されました。不況で税収が落ち込ん
 でいる中で、大丈夫でありましょうか。
  長野県の田中知事は、借金を減らしながら、福祉、教育、雇用の予算を増やしています。新年度、
 30人学級を小学3年生まで実施し、高齢者在宅サービス予算を11.8%増、障害者在宅サービスを
 28.6%増、森林整備を21.3%増としています。「脱ダム」宣言によって、大規模開発の体質からの
 脱却をはかっているからです。市長は「合併と政令指定都市づくりはセットで推進」と表明してき
 ました.市税収入は、当分の間落ち込み、普通交付税も減少するもと、本市財政の健全性は担保で
 きるのでしょうか。いま大切なことは、ムダな公共事業費を削減し、福祉、医療、教育に重点投資
 を行い、雇用と新しい産業をつくりだすことではないでしょうか。この選択こそ、篠田市長の進む
 べき道ではなかったのではないでしょうか。
  市幹部や市議会の一部からは、黒埼町民との約束を「そろそろ見直すべきだ」との声も出ています。
 大型合併は、黒埼町民との約束を反故にすることにもなりかねません。
  今議会で日本共産党は、12市町村が合併した場合の財政シュミレーションを行い、公にしました。
  内容は、地方交付税が年間、90億円も実質減額となり、激変緩和を含む15年間で1,125億円も
 のマイナスになるというものです。
  なぜこうなるのか、理由は簡単です。地方交付税が、新津市20%減、豊栄市32%減、白根市
 32%減、町村は43%58%減でも明確なように、70万人以上という政令指定都市をめざす数
 合わせのために、地方交付税に依存する小規模自治体を11市町村も吸収するという、全国で前例
 のない合併計画だからです。
  2002年10月16日の「新潟日報」は、仙台市の合併について報道し、「『政令市になれば
 財源が増えるが、仕事も増える』と、仙台市の加藤助役も政令指定が"もろ刃の剣"であることを認
 める」と伝えています。また、同じく「新潟日報」の3月6日付けは、「仙台市では『合併地域に
 配慮して区に権限を与えすぎたため、行政運営が非効率になった』として、近年、権限を本庁に戻
 し始めている」として、篠田市長の「分権型政令指定都市」論に対し、「行政効率化との両立をど
 うクリアするのか」「都市内分権が掛け声倒れに終わらないか」という警鐘をならしています。
  以上のべたように、市町村合併と政令指定都市は、20年後、30年後の新潟市と市民の暮しに
 かかわる重大な問題です。それを、「2年後に合併する」「平成17年3月までが期限」などと、
 「合併ありき」ですすんでいいのでしょうか。
  市長選挙の際のNHK出口調査では、市民の7割が「合併は慎重に」と答えています。日本共産
 党は、情報公開と情報提供、徹底して市民議論と市民合意に力を尽くすことを求めます。場合によ
 っては、「住民投票」で決めるべき問題ではないでしょうか。
  よって「合併ありき」の予算を含んだ、議案第1号およびその推進組織をつくる議案題21号に
 反対するものです。
  反対理由の第2は、国が医療、介護、年金、雇用保険などの社会保障全般にわたっての負担増
 2兆7,000億円と、増税1兆7,000億円あわせて4兆4,000億円もの痛みを押付けているとき、市民
 福祉のために必要な仕事をやってこそ、自治体といえるのではないかということです。この立場に
 立ってみたとき、まず、国民健康保険証取り上げの問題です。
  篠田市長も充分ご承知のように、生存権及び国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務として、
 憲法第25条は、
  1. すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
  2. 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び
     増進に努めなければならない。
  と明記し、国民が安心して医療を受けられることを国民の権利として定め、国民に医療を保障す
 ることを国の責任としています。
  しかし、政府は80年代以後、社会保障制度の改悪を続けてきました。国保財政が厳しくなった
 理由の最も大きなものは、84年まで医療費の45%が国庫負担だったものを38.5%に削減された
 からです。
  更に、87年に国保法を改悪し、滞納者からの保険証取り上げを合理化しました。2000年には、
 介護保険料の上乗せによる滞納者の増加を予想した政府は、保険証の取り上げを自治体の「義務」
 規定に改悪したものです。
  厚生労働省が2000年10月10日に出した国保「滞納問題に関するQアンドA」では、「国保
 は、被保険者全体の相互扶助で成り立つ社会保険制度であり・・」と説明しています。
  市長の12月定例会につづいて本議会での「国保制度は『相互扶助の精神に基づく』もの」との
 ご答弁と、うりふたつではありませんか。
  重大なのは、政府の説明も、市長の答弁も事実に反するものだということです。そもそも「相互
 扶助の精神」に基づく保険制度は戦前の法律であります。
  先ほど申し上げました憲法代25条の具体化として制定された国民健康保険法は、1959年(昭和
 34年)4月施行です。
  目的を定めた第1条は、「この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保
 障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」と規定し、第4条で「国は国民健康保険事業
 の運営が健全に行われるように努めなければならない」として、「相互扶助」ではなく「社会保障」
 としての位置付けが明記され、国が責任を負う義務があるとしているものです。
  いま不況で市民の暮しは大変です。そもそも保険料が高くなったのは、長谷川前市長が、保険料
 の平準化を全国に先がけて導入し、低所得者の保険料を引き上げたことによります。
  保険証のとりあげ、資格証明書のとりあげが義務づけられたとき、それに従うのか、それとも市
 民の生命とくらしを守る立場をつらぬくのかが問われます。保険証取り上げ問題が、憲法と国保法
 の理念に反すると同時に、市民のくらしの実態をみない、国追従の安易な対応といわざるをえません。
  よって、議案第2号に反対するものです。合わせて、市長は市役所改革・・職員の意識改革を重
 大政策の一つにかかげております。日本国憲法を職員に広めることと、憲法を市政に生かすことを、
 ぜひ重視して取り組んでいただきたいと思います。
  次は、介護保険の利用料の減免についてです。「全国一律の制度の中で、利用者の負担が一割と
 されている」ことからやらないという答弁でした。全国市長会は、平成15年度国家予算に向けて、
 「介護保険制度に関する要望」をしています。その中では、「低所得者対策等について」として、
 「保険料第1段階で生活保護受給者以外の者及び保険料第2段階で所得の状況等から特に生計が困
 難と認められる低所得者について、サービス利用者負担軽減策の拡充と保険料の軽減を図る」こと
 をもとめています。
  政府に改善をもとめるということは、第1段階、第2段階の低所得者のなかには、利用料と保険
 料負担が困難で、介護保険の円滑な運営に支障があるからという認識があるからです。
  だから県内の市町村では、政府の改善をもとめながら独自の改善の努力として、利用料の軽減措
 置の努力をすすめているわけです。
  利用料の減免措置が講じられれば・・
   1. ケアマネージャーがケアプランをつくる時、必要な介護サービスの量をつくるので
      はなく、利用料負担を1万円以内とか、1万5千円以内とか、あるいは利用料をいくら
      負担できるかという実態になっていること。例えば、5%の利用料に減額されれば、同
      じ利用料で2倍の介護サービスが利用できます。ケアマネージャーのプランも、相手が
      満足できる方向へ大きく近づくことになるでしょう。
   2. 施設入所希望が強まっているにもかかわらず、待機者が減らない現状では、在宅
      サービスの充実が極めて重要です。
      緊急に在宅サービスの利用料負担の軽減が求められています。
   3. 介護サービスの利用増は、雇用拡大にも直接結びつきます。
  市長は、「全国一律の制度」だからというのであれば、市民は市長と市議会議員を選挙で選んだり、
  市税を納めたりする必要はないではありませんか。
  国がやらなくても、また国が間違ったことをやってきたときに、市民の痛みを和らげ、軽減を図
 るという努力が不可欠のものとして追求されなければなりません。
  改善を含まぬ保険料値上げを認める訳にはいきません。よって議案第9号及び第33号に反対す
 るものです。
  尚、議案第25号については、12月定例会での一般職員の報酬引き下げに反対した理由と同様
 であります。
  最後に、篠田市長の基本姿勢「保健・医療・福祉の最先端都市」づくり、「住民が主人公」、
 「日本一の情報公開をめざす」ことは、私ども日本共産党と一致します。したがって、その方向に
 着実に前進することを心から期待するし、協力を惜しみません。しかし、その方向に前進するのは、
 申し上げた2つの反対理由が篠田市長自身に問われています。そこを曖昧にして、「保健、医療、
 福祉の最先端都市」づくりは成就しません。
  そのことを率直に指摘し、市長には、議案の組み替え、又は撤回をされることを希望し、議員
 各位におかれましては、ご賛同くださいますようお願いを申し上げ反対討論を終わります。



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