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本会議記録

2004年6月議会 一般質問

日本共産党市会議員団

今井ヨシイ

 日本共産党市会議員団の今井ヨシイです。
すでに通告してあります順序に沿いまして篠田市長に質問します。


 最初の質問は、「安心できる介護保険制度と高齢者福祉実現のために」であります。現在、国の社会保障審議会・介護保険部会で介護保険制度の全般的見直しのための審議が進められています。厚生労働省案の骨格では、新たに20歳から39歳も被保険者に加え、40歳から60歳の保険料の半額程度を徴収する内容を柱にして、障害者の支援費制度とも統合し、精神を含む障害者や難病、末期がんなど、介護や支援が必要な人を幅広く対象とする制度に作り変える内容となっています。

 政府のねらいは、2000年に導入された介護保険制度は利用者の急増で、2004年度当初予算で5兆5000億円だった給付総額が2025年度には20兆円になる見込みであるとし、財政悪化を理由に被保険者を20歳以上に拡大しようというものであります。また、2003年度に始まったばかりの障害者支援費制度も初年度から財政が行き詰まっていることから、この際、介護保険と統合して財政悪化を解決しようというものであります。

 財源不足を被保険者拡大で解消しようとするやり方は、さらなる保険料引き上げと利用料引き上げにつながることは明白であります。制度発足間もないにも関わらず、財政悪化を理由にその負担を国民に押しつけ、制度の理念そのものも変えてしまう極めて乱暴な「見直し」を、絶対に認めるわけにはいきません。

 現在求められる「真の改革」は、介護問題の実態を再度見直して、だれもが安心して介護保障を確立することです。現行介護保険は、

@ 要介護認定、支給限度額など制度そのものにさまざまな利用を抑制する仕組みが組み込まれていること。
A 制度が想定している「介護」は、身体介護に偏重した、質的にも量的にも限定された内容となっており、介護問題に社会的、かつトータルに対応しうるものとなっていないこと。
B サービス基盤の充実や介護報酬の引き上げを図ろうとすれば保険料の引き上げを余儀なくされるという根本的なジレンマを抱えており、自治体間の格差もいっそう拡大していること。以上から、制度設計そのものについて抜本的な見直しが必要となっています。また、サービスを充実させようとすけば保険料が上がり、さらなる矛盾を深刻化させるという悪循環を断ち切るためには、大幅な国庫負担増以外にはありえません。

 政府は9月にも厚生労働省案を作成して、12月末に政府の介護保険制度改革大綱を決定し、来年1月の通常国会への法案提出、2006年度からの実施を計画しています。
 去る、6月9日、全国市長会は改善を求める10項目にわたる決議を政府に提出しました。本市でも、

(1)介護保険制度の抜本的改善を国に求める立場に立って頂きたいとの考えから、

(ア) 保険料、利用料の減額・免除の制度を国の制度として確立を図ること
(イ) 介護給付費への国庫負担を、現在の4分の1から2分の1に引き上げること
(ウ) 特養ホームなどを計画的に増設して入所待機者の解消を図ること
(エ) 高齢者の自立支援・介護予防事業への予算増額と、サービスの拡充をはかること。以上4点について市長の見解をお伺いします。

次に、本市の介護・自立支援・介護予防事業の抜本的改善を求め質問します。最近、80歳代の老人世帯から介護保険を利用したいとの相談が寄せられまた。相談内容は、「夫はほとんど寝たきり状態で、妻は足腰が弱くなりかかりつけのお医者さんに相談したところ、介護保険を利用したほうがいいけど、申し込みしてもなかなか時間がかかるから、早くしたほうがいいですよ。とアドバイスを受け、他家へ嫁いでいる娘さんが2箇所の居宅介護支援事業者へ連絡を取ったところ、いずれも「余裕がなくお断りする」という結果であり、困りはてて私のところに相談にこられたのです。この相談ケースの方は最も高齢化率の高い新潟島・白山浦にお住まいの方です。介護保険の申請すら容易に受け手が見つからない状況であります。そこで市内の居宅介護支援事業者に実態を伺ったところ、殆どのところで新規申請の場合1ヶ月程度は待っていただかなければならない。一人のケアマネージャーが40人から50人を担当、中には70人も担当という過重な負担をかかえ、余裕のない実態におかれている現状が解りました。

介護保険課のお話では、在宅ケアマネージャーの一人平均担当件数の推移は平成12年度で27.7人、13年度で36.1人、14年度で39.0人、と平成12年度当初比較で1.5倍にもなっています。しかも、この一人当りのデーターは、介護保険課にサービス計画費の請求件数を登録ケアマネージャー数で単純に割ったものでありまして、高齢福祉課の介護予防、生活支援事業などの一般福祉サービスにおける業務は一切含まれていません。

平成15年度末の介護保険認定者数は、13.784人となっていますので、この人たちの介護プランの作成、半年毎の認定更新調査手続きなど、煩雑な事務手続きで日々明け暮れているのが実情です。ケアマネージャーの業務負担増は深刻です。親切で心のかよったあたたかい態様を期待されてもできない実情を市長はご存知でしょうか。昨年度の介護保険新規申請者数は3.818人、今年は、それをさらに上まわることが推測されます。介護保険を利用しようと思っても一ヶ月も待たされる実態を早急に解消することが求められます。

介護保険課では事業者が断った場合、市の窓口で対応するとしていますが結果としてはどこかの事業者に振り分けて、お願いしているわけですから、どこかに割り込んでもらってやっているわけですから、市民にしわ寄せをしていることで、何の解決にもならないのです。

居宅介護支援事業者団体からも強い要望のある問題でありますので、具体的な答弁を求めまして以下質問します。 

@ ケアマネージャーの業務量の軽減をはかるため、一人当り30人以内として市民一人一人のケースごとに、丁寧で心の通ったマネジメントできる体制を市として実現をしていただきたいのです。
A 委託単価料の増額を求めます。ケアマネージャー一人あたりの受け持ち数の多いうえに、介護保険以外の介護予防、自立支援事業を受け持たされているため、残業しながら業務をこなさざるをえない実態です。他都市では本市より高い委託料でお願いしているところもあります。是非実態に合った委託単価の引き上げを求めお伺いするものです。

(イ) 次に要介護認定調査についてであります。この認定調査は介護保険の認定に不可欠であることは言うまでもありませんが、保険者である新潟市が行うことになんの不都合もないのではありませんか。むしろ、市職員が直接行うことによって、お年よりご本人の状態や家族の実情を把握することができてこそ、高齢者の保健医療福祉の全般的な行政責任が果たされるのではないでしょうか。「市民の生活実態を把握する事は行政の最低限の責任」として、市職員による訪問調査を実施している高知市や西宮市の例や介護保険条例に盛り込んでいる国分寺市など、行政の姿勢を明確にしています。民間に委託できるのだから、それでいいというものではありません。                      

 最近気がかりなことがあります。介護認定者の中で新規申請者のうち自立認定の割合が若干ですが多くなっていること、そして、一番重い要介護5の割合が下がっている.ことであります。介護保険スタート時点と昨年度を比較しますと、自立認定では0.49ポイント上がり、要介護5の認定では1.41ポイント下がっていることであります。介護認定の評価が損なわれていないのかどうか。こうした不安を無くすうえで、市職員が直接認定調査をおこない公平な審査判定に寄与すべきではないでしょうか。お伺いします。     

(ウ)次に在宅介護支援センターの役割と事業拡充についてお伺いします。
在宅介護支援センターの役割は、本来 

@ 相談援助機能
A 地域把握機能
B 保健・医療・福祉のネットワーク形成機能と地域住民のネットワーク形成機能 
C サービス提供活動などの機能が規定されています。言い換えれば、自治体行政における高齢者ケア、また高齢者のケアマネジメントシステムとして求められるすべての機能が同センターに集約され、期待されているといえます。新潟市でも、そうした機能を生かし地域福祉の拠点として位置付け整備してきました。ところが介護保険制度の実施以後なぜか支援センターの整備計画を中止してしまいました。介護保険制度の導入にともない、居宅介護支援事業者に委託することでカバーできるし、その機能を担ってもらえると安易に考えたのでしょうか。

本来の機能を発揮していたセンターは介護保険業務が優先されるため、実態としては本来の機能が縮小されてきています。介護支援センターに職員はいるけれど、ケアマネージャーなどと兼務のため、その機能が十分に果たされていません。以前サービス提供事業をすすめていた「おもと園の配食サービス取りやめ」などはほかの要因があったにせよ、こうした市の姿勢に問題があるのではないでしょうか。 センターは高齢者の個別相談の中核になっていかなければなりません。そして、センターの強みは相談員が専属配置されてこそ発揮されるものであります。

平成12年度に制度化された介護予防・生活支援事業は、疾病予防に加えて加齢による身体的・精神的・社会的機能の衰えをできるだけ遅らせることを目標にしています。そして、介護予防システムには、老人保険事業、市独自の取り組
みのほか、住民が自ら組織し参加するさまざまな活動が含まれます。地域で介護予防を進めるには、在宅介護支援センターの役割と事業の拡大が不可欠であります。市長は福祉を最優先課題と標榜されています。ぜひ積極的な答弁を期待してお伺いします。

@ 在宅介護支援センターを地域福祉の拠点として、増設を図るべきであると考えます。これまで22箇所設置されてきましたが、未整備地区への計画を進める必要があります。市内でも高齢化率の高い中央地区の二葉、白新、寄居そして東地区の宮浦校区地域に早急に配置すべきであります。
A 次に、基幹型在宅介護支援センターの設置についてお伺いします。これまで述べました在宅介護支援センター は中学校区単位の地域型であり、基幹型センターは人口10万人を単位とし、地域型支援センターの統括・支援と介護予防・生活支援サービスの総合調整、そして介護サービス機関の指導支援するものであります。新潟市は地域保健福祉センターでそうした役割を果たしているとの認識ですが、実態としては困難なケースの場合、住民のくらしを含めた福祉制度全般のかかわりが求められることから行政の対応が必要となります。現在の地域保健福祉センターの職員体制と業務量で担うことはできないのではないでしょうか。合併・政令市移行の前倒しとして是非設置するよう求め、伺いします。
B 次に一般福祉サービスの相談・申請業務を介護保険と別立てにできないかということと 
C 別立てにして介護予防・生活支援業務拡充のための予算措置を増やすべきです。在宅介護支援センターが地域福祉の拠点として、大きく力を発揮することができれば、福祉のまちづくりが前進すると確信します。市長の答弁を求めます。

(3)次に合併後の「保健福祉医療計画」についてお伺いします。新潟市は現在、平成17年度を最終年度として第四次総合計画を進めています。この計画の10年間、策定時に想定していなかった介護保険制度や障害者支援費制度が導入されたのをはじめ、医療保険制度や年金制度の改定など社会保障制度全般が改悪されてきました。その結果、市民の暮らしに深刻な影響を与えました。加えて急速に進む少子高齢化、経済不況による市民生活への影響など考えますと、これまで以上に自治体の役割が大きく期待されます。したがって市民生活を支える保健福祉医療の総合計画を早急に見直して市民福祉を大きく前進させてほしいものです。平成17年度には介護保険料の次期改定作業に入る事になります。その前提となる「保健福祉医療計画」を早急に作ることが必要ではないでしょうか。合併にともなう新たな課題も想定されますだけに、第五次総合計画まちにならないよう要望し、お伺いします。



 2番目の質問、「三位一体改革」国庫補助事業・社会福祉施設について質問します。1990年代に高らかに謳われた「地方分権」の理念は、自治体が実質的な自己決定権と自治責任を拡充して、個性豊かな地域社会を形成するための政策を展開するというものでありました。そして、機関委任事務の廃止を中心とした「第一次分権改革」を経て、日本における税財政改革こそ「三位一体改革」に他ならないとしてきました。その本来的な姿は、自治体が行っている事務事業に比べて、小さすぎる地方税の割合を高める一方、国からの移譲財源をできるかぎり縮小させるというものです。具体的には、国庫補助負担金を削減すると同時に税源移譲を行って、それらに対応した地方交付税などの財源保障額を変化させるというものでした。

 その前提にあるのは、国が自治体に対して事務事業の義務付けなどを行っている限り、その財源を地方交付税などで保障するのは当然であるということ、そして、自治体間の財政力格差の縮小を通じて各地域住民が享受するナショナル・ミニマムの水準の均衡を図ることが、日本の社会統合を支える重要な要素であることはいうまでもありません。 ところが、今年度の国家予算では国庫補助負担金の大幅カットと曖昧で不十分な税源移譲、更にはこれらとは無関係に押し付けられた地方交付税などの激減が進められました。いまや、分権社会の実現という崇高な理念は吹き飛んでしまいました。こうした問題は、新潟市の社会福祉施設整備計画に大きく影響を与えました。児童福祉施設、高齢者福祉施設、障害者福祉施設の整備計画が大幅に遅れることは、最も弱い市民に皺よせされることになります。私は、この問題で2月に厚生労働省に出向き実情を説明し「事業採択」をするよう強く要請してきたところであります。今回の6月補正予算では国の内示に伴う減額・変更措置がとられていますが、今後の社会福祉施設の整備計画がどのようになるのか、関係者から心配の声が寄せられています。そこで市長にお伺いします。

(1) 整備計画の財源確保の見通しと、その対応についてお伺いします。去る、3月25日には全国の地方六団体主催による地方財政危機突破総決起大会の開催、つづいて、5月20日には、全国知事会が4兆円規模の税源移譲の提言など、地方から政府に対して強い要請が行われています。市長の決断をお聞かせください。
(2) 次に、昨年12月公表された平成16年度事業として計画をされた
(ア)児童福祉施設
(イ)高齢者福祉施設のその後の影響はどのように受けたのでしょかお伺いします。
(3) 次に、「太陽の村」整備計画に関連して、障害者福祉施設整備計画について質問します。現在、知的障害者入所施設への待機者の状況は、在宅生活者(作業所含む) 37名、通所施設に通所者 42名、入院中 1名、市外の施設などに入所者 16名、合計96名がおられます。そして、介護者がいない、または病気をわずらっているとか高齢者であること。しかも、本人が常時介護や目配りを必要とするなどの緊急を要する待機者は、43名であります。
 「太陽の村」開設は、障害者の家族や市民が力をあわせて運動をすすめ、新潟市が全面的に援助をして運営されてきました。当時、将来増築を想定して新潟市が3.900坪の用地を確保して法人に寄付をしたのでした。法人のお話では、自閉症の人が多く、99パーセントが障害手帳Aの重度であり緊急を要するため入所施設は早急に必要との事でした。地元周辺住民との合意を得、建築設計図も用意して準備をすすめてきたそうであります。ところが、国の「障害者プラン」による、「入所施設の創設、整備は原則行わない」ことを理由に認めないとする方針は、到底容認できるものではありません。 本来、市は入所施設の整備計画は『需要動向に配慮しながら、在宅での生活が困難な重い障害のある人の希望に応じられるよう整備を図り、ショートスティやデイサービス施設の併設をはかり、心身障害者と介護者双方の在宅生活を支援し、「地域生活支援」の推進のため、施設機能の充実を進める』と福祉計画で明確にしています。私は、入所施設オンリーで良いといっているつもりはありません。この度の「太陽の村」の計画は、緊急を要する知的障害者の入所施設40名、通所施設20名、ショートスティ4名、地域交流スペースであります。まさに市の計画に沿った内容であり、誰もこの事業に異論はないはずであります。問題は整備費用だけであります。一昨日、鈴木財政部長は平成15年度の決算の見通しを示しました。その中で、29億円の剰余金が見込まれるので、予定していた20億円の基金取り崩しを止めて基金に積み増しすると説明しました。赤字ならいざ知らず余裕が出たのなら、当然こうした事業に予算をつけるべきではないでしょうか。「福祉最重点」をかかげる篠田市長の決断を求め、お伺いします。

(ア) 施設入所待機者解消のための市計画の具体化をお聞かせください。
(イ) 通所施設の整備計画についてもお伺いします。平成16年度、17年度の継続事業として計画されていますが、多少遅くれたとしても、平成18年度春には開設できるよう関係者の期待に応えて頂きたいのです。



3最後の質問「有事法制と危機管理」についてお伺いします。
 去る6月14日、有事法制関連7法案・3条約承認案件が、自民、公明、民主三党の賛成で成立しました。小泉内閣は、有事関連法のひとつを「国民保護法」と称するなど、日本が攻撃を受けた場合に「国民の生命、身体、財産の保護」をするものであるかのように装ってきました。しかし、国会審議を通じて明らかになったのは、日本が攻撃されなくても、自衛隊が海外で米軍の戦争に参加して、その戦争に国民を動員するという法律の実態であります。

 日本弁護士連合会はかねてから「有事法制」法案に反対する声明を発表。法案成立と同時に会長声明が出されました。その声明の内容は、

1、 「武力攻撃の恐れのある事態」や「事態が緊迫し、武力攻撃が予測されるに至った事態」までが「武力攻撃事態」とされており、その範囲・概念は極めて曖昧である。政府の判断によりどのようにも「武力攻撃事態」を認定することが可能であり、しかも国会の承認は「対処措置」実行後になされることから、政府の認定を追認するものとなる恐れが大きいこと。
2、 いったん内閣により「武力攻撃事態」の認定が行われると、陣地構築、軍事物資の確保などのため私有財産の収用・使用、軍隊・軍事物資の輸送、戦傷者治療などのための市民に対する役務の強制、交通、通信、経済などの市民生活・経済活動の規制などを行うことにより、市民の基本的人権を大きく制限することとなるが、これは憲法規範の中核をなす基本的人権保障の原理を変質させる重大な危険性を有すること。
3、 曖昧な概念の下で拡張された「武力攻撃事態」におかれる自衛隊の行動は、憲法の定める平和主義の原理、憲法9条の戦争放棄、軍備および交戦権の否認に抵触するのではないかとの重大な疑念が存在すること。また、周辺事態法と連動して、米軍が主体的に関与する戦争あるいは紛争にわが国を参加させることにより、日米の共同行動すなわち個別的自衛権の枠を越えた「集団的自衛権の行使」となり、わが国に対する攻撃を招く危険を生じさせること。 
4、 武力の行使、情報。経済の統制などを含む幅広い事態対処権限を内閣総理大臣に集中し、その事務を内閣の「対策本部」に所掌させることは、行政権は合議体である内閣に属するとの憲法規定と抵触し、また内閣総理大臣の地方公共団体に対する指示権および地方公共団体が行う措置を直接実施する権限は地方自治の本旨に反し、憲法が定める民主的な統治構造を変容させ、民主政治の基盤を侵食ことする危険性を有すること。 
5、 NHKなどの放送機関を指定公共機関とし、これらに対し、「必要な措置を実施する責務」を負わせ、内閣総理大臣が、対処措置を実施すべきことを指示し、実施されない時は自ら直接対処措置を実施することができるようにすることによりね、政府が放送メディアを統制下に置き、市民の知る権利、メディアの権力監視機能、報道の自由を侵害し、国民主権と民主主義の基盤を崩壊させる危険を有すること。 以上のように、「有事法制は、武力または軍事力の行使を許容するための強大な権限を内閣総理大臣に付与する授権法であり、基本的人権侵害のおそれ、平和原則への抵触の恐れだけでなく、憲法が予定する民主的な統治構造を変容させ、地方公共団体、メディアを含む指定公共機関の責務と内閣総理大臣の指示権、直接実施権および国民の協力・努力義務を定めることにより、国家総動員体制への道を切り開く重大な危険性を有するものである。」として有事法制反対・廃止を強く求めています。

 篠田市長は、昨年12月議会での目崎議員の質問に「現行憲法の平和主義、そして国際協調主義は、人類普遍の基本理念として認識している。基本的に憲法第9条改定には賛成できない。」と憲法擁護の立場を明確にされたと私は受け止めています。そこで改めて、お伺いします。

(1)「憲法の平和原則と有事法制」は相反するものと考えますが、市長の認識をお聞かせください。
(2)次に「住民の安全に責任を負う」自治体の責任と有事法制のかかわりについて伺います。
 災害から住民の生命や財産を守る第一義的責任は地方自治体が負っています。災害の規模によって、県や国が調整に乗り出すことになっていますが、防災組織やノウハウは地方自治体にあり、住民を基礎にした裾野の広い体制ができています。戦争を放棄した憲法のもとで、日本の防災体制は対処すべき災害に戦争を想定していません。発生そのものを避けることが困難な自然災害に対して、武力攻撃事態対処法と国民保護法がいう「戦争災害」はまったく異なった性格のものであります。戦争体制の整備となる一連の有事法制は防災体制と、その直接の担い手であります地方自治体に憲法の要請と異質の仕組みを持ち込むものであります。

(ア) 憲法の立場で「住民の安全に第一義的責任を負う立場」を明確にすべきだと考えますが、市長の基本的姿勢をお聞かせください。
(イ) 次に保護計画や避難マニュアルづくり体制に自衛隊を入れるべきでないという点についてお伺いします。今年の3月29日に全国市長会から、国民の保護のための法整備に関する要望が国に提出されました。地方自治体側から「国が想定する組織の標準タイプを示してほしい」とか「国民保護モデル計画、モデル避難マニュアルを早期に示してほしい」などの声が寄せられていると聞いています。こうしたことは、国民の保護計画が従来と異質の災害対策であるためであります。昨年10月東京で開催された内閣官房、総務省消防庁と共催で「第一回国民保護フォーラム」が開催され、「住民避難における地方自治体の本部運営訓練」が実施されました。当時の訓練の様子を記録したレポートによれば、「住民避難」が自衛隊の活動を優先させ、その円滑化のためのものであることを示す事態が起こりました。それは自衛隊専用の三本の国道について「避難経路として使えないか」「どの期間までは自衛隊専用で、どの期間からは民間でということも考えられないか」「対面側道路をつかえば避難も可能ではないか」という提起が自治体の側からあったとき、自衛隊の答えは明快だったそうです。「自衛隊が道路を使って展開をはじめたら、その道路は民間は使えない。これはぜひ自衛隊だけが専用で使えるようにして頂きたい。理由は、
@ 自衛隊が進入するときには、部隊の進入隊形をとってはいってくるので、片側一車線だけ使うということはありえない
A 戦闘の部隊が進入したあとでも、入った部隊の兵たんの支援のための経路として、常に使わなければならない
B 自衛隊の前進のための経路を確保しておかなければならない と説明があったそうです。以上のことからも自衛隊と共同作戦する米軍が行う武力攻撃の排除の行動が、自治体の行う住民避難より優先されるということです。逆にいえば、作戦する地域での自衛隊の活動を円滑ならしめるため、住民を避難という言葉で排除して、避難先で「管理」するのが自治体の責任ということになります。ここに国民保護法が、自衛隊と米軍部隊のために、自治体を協力させ、道路交通、海上輸送、航空規制の実施や運輸、医療、通信など「指定公共機関」を動員し、土地、建物の強制的押収を行うものであり、憲法の要請に反するということであります。しかも保護計画や避難マニュアルづくりの体制の中に、自衛隊を組み込めば平時の段階から住民が有事体制に組み込まれることになります。市長の見解をお伺いします。
 

(3)次に憲法9条の改悪に反対する立場と、国民保護法は相容れないのではないでしょうか。昨年12月議会で市長は「有事の際の国民保護法制については、・・・住民の安全に責任を持つ地方公共団体の長として強い関心」「地方公共団体の長の権限の拡大の立場から、必要以上の情報の規制や適度な国民の権利の制限などがなされないよう、国などに働きかけたい」「現行憲法の平和主義、そして国際協調主義は、人類普遍の基本理念として認識しておりますので、基本的に憲法9条改定には賛成できません。」と表明されています。市長が戦争体制を前提にした国民保護法に反対し、憲法の理念のもと『住民の安全を守る』立場を貫いていただきたいのです。市長の見解をお伺いします。
 以上で私の質問を終わります。

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