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本会議記録

2004年12月議会一般質問


日本共産党市会議員団
あけと和枝

 日本共産党新潟市会議員団のあけと和枝です。
12月定例会におきまして通告のとおり、篠田市長に質問させていただきます。

まず1点目は、次世代育成支援行動計画についてです。
1990年、女性が生涯に産む子供の平均人数を示す合計特殊出生率が1.57というショッキングな数字を出して以降、政府はエンゼルプラン、新エンゼルプランと少子化対策を講じてきました。しかし、少子化傾向は政府の予測を上回ってなおも急激に進み、2002年には1.32、そして2003年はさらに下回り1.29という最低の数値になりました。政府はこれまで仕事と育児の両立支援に偏っていた「少子化対策」を、在宅の子育て支援が不十分だとし、専業主婦への対策も視野に入れ、すべての子どもを対象にした次世代育成支援対策として位置付けなおすことにし、昨年7月16日に次世代育成支援対策法が公布されました。政府の次世代育成支援対策は、少子化対策イコール出生率の増加をめざすことに力点が置かれているようですが、市民が求める子育て支援策は、だれもが安心して子育てができる環境づくりであり、その結果として出生率が上がるということが望まれているのではないでしょうか。この法律により、2005年度から2014年度までの10年間の時限立法として、「行動計画」を今年度末までに策定することが、従業員が300人を超えるすべての企業、すべての自治体に義務づけられました。
新潟市の場合、来年3月21日の12市町村との合併、また巻町との合併の協議も始まり、はたして計画そのものが、新たな新潟市の地域性なども加味した実効性のある子育て支援になるのか危惧をしているところです。時間の制約もありますが、行動計画は多くの市民が期待しているものであり、今後10年間の子育て支援のあり方を指し示すものとなりますので、ぜひともすばらしいと言える計画を策定していただきたい。

 ア)として、基本理念の考え方について。
国の次世代育成支援対策法の基本理念では、「次世代育成支援対策は、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭その他の場において、子育ての意義についての理解が深められ、かつ、子育てに伴う喜びが実感されるように配慮して行われなければならない」としています。しかし、この基本理念では、「父母その他の保護者」の養育責任を強調することで、次世代育成支援の責任主体である行政責任が曖昧にされています。さらに「留意事項」では当該地域の実情に応じた対策全般の共通理念として設定するもの」とされており、市町村が実情に見合った基本理念を設定することが求められます。そこで、新潟市における基本理念はどうなっているでしょうか。計画策定の先行自治体となった埼玉県・新座市では、「子どもが 親が 地域が育つ 子育て応援都市にいざ」と決定され、行政が核になって、まち全体で子育て支援を推進することを明確にしています。新潟市は自治体としての公的責任がきちんと明記されるのでしょうか。

 イ)として、目標事業量の設定はニーズ調査や実態をいかしたものになっているか。
国の方では、「地域における子育て支援」に関する国庫補助事業の対象である14事業項目に限定して数量化し報告することとしておりますが、新潟市の設定はどうなっているでしょうか。この間、担当課では実態調査ということで、アンケートを実施し、就学前・小学生・中学生・高校生の保護者、中学生・高校生本人、一般、と7分類して6,600人対象、3,451人から回答をえております。また、「子育て意見交換会」、「中高生本音トーク」を開催し意見をまとめております。これらは市民から寄せられた貴重な意見・要望でありますので、目標事業量の数字に表れるように十分いかしていただきたい。
 
  ウ)として、今後の課題として、優先すべき重点施策はなにか。
さまざまな課題があるなかで、優先すべき重点施策を明確にしていくことも重要なことであります。11月20日に開催された、新潟市子育て支援議員連盟主催のシンポでも、新潟市は子育てしにくいと若いお母さんのグループからの指摘もありました。確かに、新潟市は出生率が大変低く、2003年は1.17となっており、なぜなのかという解明とともに対策が急がれるのではないでしょうか。朝日新聞11月24日付けの社説で「出生率が上がった町で」という見出しで少子化の問題が掲載されておりました。10年間ほどの間に出生率が上がった人口1万人以上の自治体は約70あり、そのなかの2つの町、静岡県長泉町と兵庫県五色町が紹介されています。長泉町は人口4万人弱。町には保育園に併設された子育て支援センターが3ヶ所あります。家にいて子どもを育てていると、だれにも相談できずに悩み事を抱え込みがちだ。さまざまな調査結果を見ると、子育ての負担感は、むしろ働いている人よりも強い。子育て支援センターは、そんな母親を支え、力づける交流の場だ。また、町内や周辺に若い世代にも安定した働き場所がある。この町の出生率は、0.1高まり1.72となっています。もう1つの町の五色町は人口約1万人で、昔から町で働けるよう努めてきており、企業を誘致したり、女性の働く場にと、直営の福祉・健康施設もつくった。子どもを産んでもすぐに働けるよう、旧村単位に保育所があり、子育て支援センターもある。この町の出生率も0.1上がって1.82になっています。人口規模では新潟市と全くかけ離れていますが、きめこまかい子育てへの支援策を講じることにより、どこの地域でも変わることが出来るのだということを指し示しています。新潟市も子育て支援センターの設置が必要であるとし、建設をしてきてはおりますが、今年度で5ヶ所、来年黒埼に出来あがりますので6ヶ所となります。しかし、いまのテンポでは遅すぎます。優先的すべき重点施策の1つに掲げて整備を急ぐべきです。その他には、ニーズ調査の意見・要望として、「休職中でも子どもを保育園に受け入れてほしい」」「一時保育は限定された所しか利用できず不便、近くの保育園で利用したい」「病後児保育は要予約で、拠点式なので利用しにくい。使いやすく、増設して」「学童保育の充実、施設の整備、拡張」なども出されております。保育、学童保育の施策は重点的に取り組んでもらいたい。

 エ)として、保育園の保育士、ひまわりクラブの指導員、関係労働組合の声の反映について。
いま保育園やひまわりクラブで働いている保育士や指導員は、専門的な知識を持つと同時に、経験豊かな子育てのプロがたくさんおります。子どもたちと常に接して働いているからこそ課題も見えてきます。その人たちの声はていねいに聞く必要があると考えます。策定委員のメンバーには、保育園の保育士もひまわりクラブの指導員も名前がありませんでした。現場で働く人たちが計画策定に直接かかわることにより、より生きたものになります。また、子育て支援の事業内容によっては、保育士、ひまわりクラブの指導員にとって、労働条件に関わることも出てきます。関係する労働組合の声も十分聞く必要があります。このことは、単に働く人の立場にたつことだけではなく、市民にとっては保育の質が、どうなるのかという大事な問題です。

 オ)として、次世代育成支援関係予算の重点配分について。
行動計画は今年度末に出来あがりますが、来年4月から実行に移されます。当然ながら、いままで通りの予算ではなく、次世代育成支援対策の独自予算をつくり、子育て支援関連予算を倍化するなど抜本的な検討が必要です。本気になって、子育て支援をやる気があるのか財政面をみれば一目瞭然です。国にきちんと財政的保障せよと求めると同時に、新潟市としても、まずは行動計画の初年度である来年度は優先的に子育て支援に重点配分をしたといえる予算措置をお願いしたい。

 カ)行動計画を推進する庁内体制の強化と「地域協議会」について。
行動計画は全体で10年間という長い期間のものであります。現在は児童福祉課こども政策推進室が庁内の関係部局の調整、推進役を担っております。計画が出来上がったその後の、計画を推し進めるための庁内体制はどう考えておりますか。ぜひとも体制も強化していただきたい。また、行動計画策定協議会をつくりましたが、策定後は庁内組織と連携強化して計画を推進したり、子育て支援対策に関する、さまざまな問題を話し合ったりする「地域協議会」がどうしても必要です。次世代育成支援対策推進法では、組織することができるという「できる」規定で設置するかどうかは自治体に委ねられています。設置すべきと考えますが、どうでしょうか。


 キ)公立保育園の存在意義をどう考えているか。
三位一体改革の一環として、公立保育所運営費の国庫負担削減つまり一般財源化が今年度
2004年度から実施されましたが、一般財源化によって約4割の市町村で、公立保育所向け予算が減少していることが、日本共産党の小林みえこ参議院議員の質問により厚生労働省が実施した実態調査で明らかになりました。調査結果によれば、全体の約1割の市町村が、2004年度および2005年度において、公立保育所運営費予算の減少を理由に保育料の引き上げを行っていました。2004年度は民営化を実施した市町村の1割強が、公立保育所運営費の予算の減少を理由にあげています。保育所運営費の一般財源化は市町村の保育行政に深刻な影響を与えていることを示しています。新津市が民間委託した理由が、公立保育所運営費が一般財源化すれば、市の負担が大変だからということのようでしたが、三位一体改革の議論の中で、今度は民間保育所運営費も、削減の対象とされており、事は深刻です。新潟市では、今年度は所得譲与税で補填されたので保育予算への影響はなかったとのことですが、国が行う自治体への財政面からのしめつけは本当に許せません。次世代育成支援対策をというのなら、保育予算カットはもってのほかです。また、公立は民間よりもコストがかかると、公立保育所を民間委託する動きが強まっています。財政削減と経済効率の視点からだけしか語られていません。しかし、コストの差は主に人件費の差であって、保育士の年齢の差です。私立保育所では、多くが所長や主任を除けば正職員は20代と若く、結婚・出産を機会に退職する、もしくは退職せざるをえない職場環境が存在しているといわれております。一方、公立は私立と比べて全体的に働き続けやすい環境であり、この間、公立保育所が新設されず、正職員の新規採用が少なく、年齢差が生じたのです。保育、福祉、教育など人間の人格形成に関わる仕事は、経験年数が必要な仕事です。保育の現場でも年々、母子・父子家庭や障害をもった子どもの親など、子育ての困難を抱えた親が増え、様々な悩みを聞きながら、子育てを援助することは、保育にとって不可欠な仕事となっています。若い保育士からベテランの保育士までいて、相談もでき安心して任せられる、公立だからこそ困難な場合であっても受け入れてもらえる、そのような点からも公立の果たす役割は大きいといえます。「子どもの権利条約」に示されている「子どもに最善のものを」という視点で考えるなら、コスト論だけの比較はやめるべきではないでしょうか。新潟市では、今年8月に市政改革の一環として、全ての事務事業を民間委託等になじむかなどの点検を行う総チェックを各課に指示し、回答をすでにもらっております。今年度内にその結果を報告することになっており、来年12月頃を目途に「推進計画」を策定するとしています。当然、公立保育園についても回答があげられているわけですが、市長の判断で公立保育園は民間委託の検討から除外するとともに、もっと充実していただきたい。

 2点目は、生活保護の充実について、であります。
生活保護法の第1条、制度の目的について、「この法律は、日本国憲法第25条に規定する理念に基づき、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする」と書かれております。憲法第25条とは、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という生存権をうたったものです。長期の不況やリストラ、倒産などによって、また医療改悪による患者負担増などにより、わたしたちの生活が脅かされています。その結果、生活保護を受ける人が急激に増えています。そこで生活保護の充実を求め、質問いたします。

ア) 受給者数・受給世帯数の推移をどうとらえているか。
全国で10年前の1995年、受給者数は88万2千人、受給世帯数は60万2千世帯でしたが、毎年増加の一途をたどり、2004年3月時点では、受給者数が139万1千人、受給世帯数は97万世帯と、10年間で1、6倍と大幅に増加しています。新潟市は、1995年の受給者数は3,357人、受給世帯数は2,282世帯、2004年は受給者数が6,057人、受給世帯数が4,110世帯と10年間で1、8倍と全国の伸びよりもさらに大きくなっています。生活保護を受ける人が増え続ける状況をどうとらえているでしょうか。

イ) 生活保護扶助費の推移と国が補助金削減を強行した場合の影響額について。
生活保護を受ける人が増えれば、当然の事ながら生活保護扶助費もどんどんふくらみます。政府・厚生労働省は、医療、年金、介護などと合わせ、生活保護制度改悪で動き出しています。まず、今年4月1日から、老齢加算が大幅にカットされましたが、来年度、再来年度もカットし3年間で廃止する計画です。さらに母子加算も廃止しようとしています。また、現在は生活保護の給付費の4分の3が国庫補助、4分の1は地方自治体が負担しておりますが、国庫補助を3分の2に引き下げ、地方自治体の負担を増やそうとしています。これに対して、全国知事会、全国市長会、政令指定都市市長会などが強く抗議の声を上げています。新潟市の扶助費の推移と補助金削減を強行した場合の影響額についてお答えください。

ウ) 保護の決定にかかる日数について。
決定の通知は、原則14日以内、「特別の理由がある場合」でも30日以内です。新潟市では、2003年度14日以内で決定する件数が全体からみますと約2割、15日から30日以内が約8割です。なぜ、このように決定が遅れているのでしょうか。改善していただきたい。

エ) ケースワーカーの担当件数の状況と職員増員について。
社会福祉法第16条には、生活保護世帯80世帯に1人のケースワーカーを配置しなければならないとなっています。新潟市は今年度ケースワーカーが42人、ケースワーカー1人あたり担当件数は97.9世帯です。法定数は51人ですから9人不足していることになります。保護の相談も含めれば、職員の負担はさらに大きくなります。全国的に、人手不足のため、相談者、申請者の話を聞く時間が十分とれないこともあり、トラブルが起こり、なかには訴訟になるケースもあります。そういうことのないよう、来年度職員の増員をしていただきたい。

オ)自動車の保有・使用の現状はどうか。
生活保護を受けると自動車は持てない、乗れないものと思っている人が多いでしょう。しかし、通勤のためにどうしても必要だとか、障害者が通院するためなど認められています。現状はどうなっていますか。

カ)申請は地区事務所でも受け付けられるようにすべき。
黒埼町は合併前、県の事務であった生活保護の申請が役場で出来ましたが、合併後は市役所までいかないとだめだということがわかり、要望して、いままでどおり支所で申請ができるようなりました。しかし、新潟市内には、黒埼地区よりも人口からしても大きな地区であっても、地区事務所では申請が認められておりません。これから来年3月に合併する市町村も支所となり、申請を受け付けるわけですので、公平な市民サービスの観点からも、地区事務所でも受け付けをすべきではないでしょうか。

 3点目は、黒埼との合併建設計画について、であります。
2001年1月に黒埼町が新潟市と合併してから、早いもので4年が過ぎようとしています。合併建設計画の前期実施計画も来年度の2005年度が最終になりました。そこで、前期実施計画に盛り込まれている「みどりと森の運動公園」についてと「興野保育園」について質問をいたします。

ア)「みどりと森の運動公園」の基本計画について。
担当課である公園水辺課では、今年1月下旬から2月中旬にかけて、公園のイメージや場所、施設内容などについて、広く市民の意見を聞くためとし、アンケートを実施いたしました。回答数は4,940人で、そのうち黒埼地区に住んでいる方が4,370人となっており、関心の高さがわかりました。その後、場所の選定委員会が出来、黒埼地区・板井に決まりました。スケジュールとしては、今年度末までに基本計画をつくることになっております。施設内容はほぼ確定しているのでしょうか。運動施設として、合併建設計画にもプールが入っておりました。また、さきのアンケートでも「どのような運動施設を望みますか」という問いには、第1位がプールであり、全体では2,566人(51.9%)、黒埼地区では2,374人(54.3%)、第2位以降は野球場、サッカー場、ゲートボール場などとなっています。黒埼では、プールをつくってほしいという要望が大変強いわけです。ぜひともプールを黒埼につくっていただきたい。しかし、問題は場所です。プールをよく利用する子どもをはじめ、利用者にとって、「みどりと森の運動公園」ができることになった場所は、交通の便が必ずしも良いとはいえません。いまの板井の場所とは切り離して、プールは別の場所に建設をしていただきたい。たとえば、黒埼地区体育館の付近にプールをつくれば、運動施設が一体的になり、利用しやすくなるのではないでしょうか。今年度末に基本計画が出来あがりますが、特に施設が出来る黒埼地区住民の意向を今後とも、よく聞いていただきたい。

イ) 興野保育園の移転新築工事のスケジュールについて
興野保育園の建設計画については、昨年2月議会でも一般質問で取り上げました。その時の答弁は、現在、善久・立仏統合保育園の建設を着実に進めているところであり、統合保育園建設後の地区全体の入園状況なども考慮しながら、検討していきたい。前期実施計画の期間内に事業化するということでした。繰り返すまでもなく、建築年度が昭和45年で経過年数34年という老朽化した木造の建物で、ひどい状況になっています。一日も早く場所を決めて、建設するよう要望します。合併前に検討していた場所がありましたが、場所の目途はたっていますか。また、善久・立仏統合保育園は、「黒埼なかよし保育園」と公募により名前も決まり、来年6月頃に開園する予定です。来年度の黒埼地区全体の入園申し込み状況も明らかになってまいりました。3つの保育園で面接がありましたが、善久と立仏も含まれており、統合する保育園の定員は110名ですが、申し込み合計数は定員を超える121名でした。黒埼地区全体も見据えながら、興野保育園の定員などは十分検討していただきたい。興野保育園移転新築工事の今後のスケジュールをお聞かせください。
 以上で質問を終わります。


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