通告に従いまして、3点について順次、市長に質問いたします。
最初の質問は、市政の最優先課題の一つに少子化対策を掲げて欲しいとの思いから取り上げました。少子化問題が騒がれ始めて、はや10年以上、一向にその回復は見られません。出生率も1.57ショックといわれた1,990年から2,002年には1.32と留まるところを知りません。50年前の出生数は全国で約240万人、それが2,000年には120万人と半減しました。そして、50年後の将来、また半減して60万人しか生まれないという予測もあります。となりますと生産人口は半減どころではなく、よほどの生産システムや産業構造の変革がないと、50年先といわずとも10年後の近い将来、深刻な労働力不足と経済衰退が危惧されます。
従来の少子化対策は、女性が働きながら子育てしやすい社会の実現でありました。当然の目標であり、保育所や育児休業もかなり改善され、働く母親にとって歓迎すべきことでした。しかし、出生率は回復しないどころかますます下降しています。女性の働きやすさを追求し、男性同様社会で活躍する女性が増えても、子どもの存在自体の大切さと子育ての価値を評価しない社会では、やはり子どもの数は増えない。それどころか一人っ子に過剰期待する親が過保護・ペット化現象を起こし、反対に児童虐待と親が二極分化。親だけでなく不登校から引きこもり、少年犯罪と子ども自体も心身面でさまざまな問題を呈するようになりました。
平成元年以降、国においては、エンゼルプラン、新エンゼルプランの策定といった施策が講じられてきましたが、わが国の出生率は一貫して低下し続けています。また、従来少子化の主たる要因とされてきた晩婚化・未婚化に加え、「夫婦の出生率そのものの低下」というあらたな現象がみられ、現状のままでは少子化は今後一層進行すると予想されます。
一方、子どもや家庭を取り巻く環境は、近年厳しさを増しています。核家族化の進行、保護者の長時間労働、近隣関係の希薄化など子どもをめぐる地域ネットワークが弱体化する中で、育児負担が母親ひとりにのしかかり「育児の孤立化」といった状況が指摘されるなど、家庭や地域における子育て力の低下は著しいといわれています。
このような子どもと家庭を取り巻く状況を踏まえますと、今まさに、子どもを生み育てることを社会がもっと評価し、次世代を担う子どもやこれを育成する家庭を社会全体で支援することが必要であります。また、結婚や出産は個人の決定に基づくものであることは言うまでもありませんが、若い世代の家族を持ちたいという願望を阻害している経済的・社会的要因を解決するとともに、家族や子育てに夢を持ち、子どもを安心して生み育てることができる環境を整備するなど、家族や子どもを大切にしたいという価値観を実現できる社会を、この新潟市でも目指さなければなりません。
今議会では、「子育て支援と少子化対策は違う」との関口議員の指摘もありました。私も同感です。いま出生率は、日本の人口を維持する最低水準2.08を大きく下回る1.32にまで下がっています。子どもを生みにくい、育てにくい、だから子どもが少なくなる、というのは日本社会の存立にとっても重大事であります。それは、いまの自民党政治が「暮らし抑圧型」であり、個人の生活も家族の一員としての責任も無視した「働かせ方」を野放しにしてきたためであります。これをおおもとから変え、「暮らしを支える」政治に転換すれば、個人や家庭の生活が大事にされ、子どもの未来を希望あるものにすることができます。そのため、次の三つの改革に取り組むことが必要です。その第一は、家庭生活と両立できる働き方にすることです。第二は、男女差別・格差をなくし、女性が働きつづけられ、その力を生かせる社会にすることです。第三は、出産・育児と仕事の両立を応援することです。
加えて、合併・政令指定都市をめざす本市にとって大都市問題、定住人口の増加すなわち持続可能な都市の発展にとって、少子化対策は避けてとおれない問題であります。いまほど三点について提案をいたしましたが、その前提となるのは産業振興と雇用の問題であります。新潟市がこれまでどおり国ノプランの枠の中で、行動計画をいくら推進しても「子育て支援」にとどまるだけではないでしょうか。真に少子化対策を推進するため、この機会に以下4点について市長の見解を求めます。その1は、少子化対策の基本認識について、その2は、少子化社会を克服する新潟市の課題は何か、その3は、少子化と大都市問題、その4は、持続可能な都市の発展についてのお考えをお示しください。
二番目の質問は、介護保険制度の見直しと本市の高齢者福祉についてお伺いします。
今年四月は介護保険制度の施行から五年に当り、制度見直しの時期を迎えます。そのための準備をすすめてきました厚生労働省は、昨年十二月に「介護保険制度改革の全体像」を発表しました。これにもとづく「介護保険制度改革関連法案」が、今、通常国会に提出されました。
注目すべきは、その「見直しの基本的視点」の内容であります。見直しの視点の一つ「制度の持続可能性」とは、このまま介護保険の給付費が増えつづければ制度が維持できないという議論です。制度施行後わずか五年で、制度の維持可能性が議論されること事態が異常と言わなければなりません。しかし、政府・与党などは、2000年に3.2兆円だった介護保険の給付費が、04年には5.5兆円まで増大していることを取り上げ、さらに給付費が増えれば制度が維持できないと不安をあおっています。そして、社会保障に対する国の財政支出をいかに削減するかという観点から、介護保険の「給付の効率化・重点化」という名のもとで大幅なサービス切りすてを計画しています。さらに、見直しの視点の二つ目「社会保障の総合化」も、医療、介護、年金など、現在のさまざまな社会保障制度の給付には重複があり、それを切りすてることによって国庫負担を抑制しようという議論であります。
私なりに言い換えれば、「保険財政危機回避のため、サービスの抑制と国民負担増などで財政面からの介護保険制度見直し」だということであります。
いまでさえ「負担が重くて利用できない」「いつまで待てば利用できるの(特養ホームの待機者は全国で32万人以上)」という悲痛の声が全国各地からあがっています。政府の介護保険改革関連法案は、こうした国民の声に十分応える見直し案になっていません。厚労省は、要支援、要介護1の利用者をホームヘルパーやディサービスの対象からはずそうとしています。介護保険で、軽度の要介護者が少しでも暮らしやすいように援助するホームヘルパーやディサービスなどの利用が広がりました。居宅サービス利用者の5~6割が要支援、要介護1の利用者です。独居,老々世帯、痴呆性高齢者が多くを占め、居宅サービスを利用することによって在宅生活を維持出来ている方が大半であります。ところが厚労省は財政対策を優先して、このサービスを高齢者から取り上げようとしているのです。
また、施設の待機者が減るどころか増えるばかりで,ついに32万人を突破6しました。ここでも厚労省は得意の荒業で乗り切ろうとしています。つまり施設を必要なだけ造るのではなく、施設利用者を制限すればよいというやり方です。施設利用対象者を重度者への重度化を図るとしています。厚労省の試算でも、さらに月額3万円以上負担がアップとなります。国民年金だけでは施設入所ができなくなってしまいます。しかも,居住費用と食費を介護保険の給付からはずし,全額自己負担を原則に変えるとしています。さらに、低所得者への軽減措置の打ち切りなども強行するものであります。
介護の社会化がさけばれ、介護保障の一部分として導入された介護保険制度の五年について、いま、もっと現実に目を向けて冷静な総括をすることが必要ではないでしょうか。だれもが、住みなれた地域で安心して暮らし続けられる社会の構築は必要なことであります。そのためには高齢者福祉を全体として充実させていく必要があります。
今年は第3期介護保険事業計画を策定する重要な年であります。それだけに、高齢者や介護家族など市民の声や、現場の意見が充分に反映された計画でなければなりません。今回の私の質問が多少なりとも高齢者福祉施策,介護保険事業計画策定に反映できれば幸いであります。
以下、具体的にお伺いします。質問のその1は、介護の社会保障という理念から大幅に改悪となる「介護保険制度改革関連法案」について撤回を申し入れるべきではないかと考えますが、市長の見解をお伺いします。質問のその2は,平成17年度新潟市当初予算に関連してお伺いします。昨年3月の時点で特養ホーム待機者が市内で5.801名に達し、喫緊の課題として問題になりました。昨年に続いて今年も当初予算に新規の基盤整備事業を盛り込まなかったということは到底考えられませんでした。合併や国の制度見直しがあるからという理由は通らないとおもいます。そこでお尋ねいたします。1つは高齢者福祉施設の新規整備事業予算をなぜ盛り込まなかったのか。2つは、高齢者福祉施設整備事業として審査会に盛り込まれた新規特別養護老人ホーム等の基盤整備はなにか、そして平成17年度以降の整備計画を明らかにしていただきたいと思います。明確な答弁を求めます。質問のその3は,特別養護老人ホーム入所者に対する激減緩和措置の継続をおこなって、退所者を一人も出さないための具体的手立てについてお伺いします。質問の4は、介護保険がはじまる前から在宅ホームヘルプ・サービス利用者のうち、低所得者への軽減措置がとられていましたが、これが全廃になる計画と仄聞しています。全国には、この軽減制度の対象を拡大するなど独自の減免を実施している自治体も多いとうかがっています。新潟市でも訪問介護利用料の特別対策の継続をおこなって、低所得者への配慮をすべきと思いますが、市長の見解をお尋ねします。また、当初の3%の利用料にすれば、必要な予算額は幾ら程度になるのでしょう。あわせてお尋ねします。質問のその5は、「介護保険事業計画」について2点お伺いします。当初、介護保険事業は順調に推移しているとの認識を示されていましたが、5年間の経過を踏まえ改めておたずねします。1つは、第1期、第2期事業計画の評価と課題についての見解をお伺いします。2つは、平成17年度末における市債(いわゆる赤字)の繰り入れ総額の見込みは、幾らほどになるのでしょうか。次期保険料の設定に大きな影響を与えることになりますので明確にお答えいただきたいのです。質問のその6は、新潟市老人保健福祉計画・介護保険事業計画策定に向けての提案であります。1つは、制度見直しによる影響度の実態調査は、市の責任で果たすべきという点であります。
私なりの意見と提案をここで触れておきます。
意見介護保険が始まっていらい、介護保険を狭い意味で「運営」することだけを自分の責任と考え、高齢者福祉を後退させる傾向が顕著になっていると思います。保健所など福祉の現場でも、「地域に暮らしている高齢者の状態がわからなくなった」という声を聞きます。あらたな「介護予防」や健康づくりでは、要介護認定をうけていない人も対象に幅広く事業をすすめることがカギとなります。介護、福祉、医療、公衆衛生等の連携もますます必要となります。「民間まかせ」、あるいは「ケアマネジャーまかせ」の現状を本気であらためて、市が責任をもち高齢者の状態をつかみ、健康づくりに取り組んでいくことが必要と思います。これまで、コンサルトに丸投げして計画策定することが結構多くありましたが、保健福祉部の関係所管課が連携して、せめて1,000~2,000世帯位は訪問調査を実施して、市民の生の声を計画策定に生かして欲しいものであります。そして市独自の施策に結び付けていただきたいのです。以下具体的に4点についてお伺いします。@は、要支援や要介護1の利用者が介護給付を停止された場合、どんな事態になるのでしょうか。Aは、入所施設で高額の居住費、食費の負担を求められたら本当に利用を継続できるのでしょうか。Bは、税制改正による保険料負担増となる、非課税廃止対象者数と見込保険料の総額は幾ら程度になるのでしょうか。Cは、保険料の減免制度を公費で制度化をすすめること。以上4点についてお尋ねします。
2つは、新・介護予防や老人健診などを介護保険化することをやめて、高齢者保健福祉施策として拡充すべきと考えますが、市長の見解をお伺いします。3つは、推進体制の拡充強化についてのお考えをお尋ねします。
最後の質問は、地元経済活性化対策についてであります。
長期にわたる不況のもとで、地元中小零細業者は「仕事がなくて、明日への希望が見出せない」「大手ゼネコンは、公共事業の縮小で、地元の細かい仕事までうばっていく」など、営業と暮らしは、危機に瀕し「死活の渕に立たされています。
地域で市民のくらしを支えている中小業者の振興を図り地域経済の活性化をはかる対応が早急に求められています。質問のその1は住宅リフォーム助成事業について3点についてお伺いします。「住宅リフォーム助成制度」の創設を求める運動が、いま全国に広がっています。昨年12月10日現在、実施されているのは18の県87自治体に及んでいます。この制度は地元の建設関連業者に仕事を発注することで地域振興を図ろうと言うもので十数倍の経済波及効果がでており大変注目されています。そこで他市の取り組みを少し紹介します。 ○東京都東大和市では5%の助成率で上限10万円…予算額は200万円…経済波及効果は37.2倍 ○兵庫県明石市では10%の助成率で上限10万円…予算額は1,799万6千円…経済波及効果は16.5倍 ○埼玉県川口市5%の助成率で上限10万円…予算額は488万8千円…経済波及効果は24.1倍 であります。
この問題では平成14年2回にわたって一般質問で取り上げました。その際、当時の建築開発部長は「経済波及効果もあり検討する」との回答でありました。以来2年間の十分な検討がなされたものと期待してお尋ねします。1つはこれまでの検討結果はどのようなものであったのでしょうか。2つは新年度に新規・木造住宅耐震改修工事などの助成事業が盛り込まれましたが、その事業の内容についてお答えください。そして年度途中事業費が不足した場合、予算の増額を図るべきと考えますが如何でしょうか。3つは耐震改修の対照以外の一般住宅にも拡大して地元経済の活性化を図るべきと考えますが市長の見解をお伺いします。
質問のその2は市発注小規模工事登録制度の拡充についてお伺いします。
昨年、4月から実施されました市発注の小規模工事登録制度は、地元業者に発注の機会を拡大し、営業を支えて、地域経済の活性化に大きく貢献するものとして歓迎されています。そこでお伺いします。1つは、これまでの発注枠に対する実績はどのような成果をあげられたのかどうか。2つは、今後の課題についてどのように認識をされているかお伺いします。
以上で、私の一般質問を終わります。
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