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本会議記録

2005年12月議会一般質問

05年12月9日
日本共産党市会議員団
今井ヨシイ



 私は,すでに通告してあります三点について市長に質問をします。最初に財政問題についてお伺いします。

 具体的な質問に入る前に、財政危機に直面しているわが国・地方の情勢に触れておきたいと思います。国と地方の借金の国内総生産(GDP)に対する比率は,1990年度が59%だったのに対して、2000年度には126%、2005年度には150%を超えました。その結果、国際社会における格付けでは債務国で名をはせたイタリアよりも下というランクづけとなってしまいました。

 政府・財界は、財政破綻は,自分たちの大失政の結果なのに,これを逆手にとって国民に痛めつける政治をおしつける脅かしに使っています。1990年代以降の公共投資と軍事費の異常膨張と無駄づかい、そして、大企業・大資産家へのゆきすぎた減税による税制の空洞化こそが、今日の事態を作り出した元凶であります。

 さて、では、現在進められています小泉構造改革「三位一体改革」は、こうした財政危機を克服して,財政と日本社会の持続可能性を回復することにつながるのでしょうか。

この「三位一体改革」の方針に従って組まれた2004年度の予算の内容は,国庫補助負担金の削減と地方交付税の大幅な削減が先行し,地方への税源移譲は事実上先送りされると言う、地方自治体にとって厳しい結果となりました。この「改革」を「不意打ちの三位バラバラ改革だ」と当時の梶原全国知事会会長は批判しました。全国44都道府県の2004年度予算編成では、2兆6,160億円の財源が不足すると告発しました。このように「三位一体改革」の最大の問題は,「国から地方へ」の分権改革を標榜しながら、実際には国による一方的な財源削減が強行されたところにあります。

政府・与党は今年11月30日、総額4兆円の国庫補助金削減と3兆円規模の税源移譲を2006年度までに実行する三位一体改革の内容について正式に合意したと報道されました。未決着であった同年度分の補助金削減額は6,540億円に決まりました。合意文書には「地方分権に向けた改革に終わりはない。国と地方の行財政改革を進める観点から、地方の自立と責任を確立するための取り組みを行う」と明記され、07年度以降の改革続行が盛り込まれました。重要なことは地方交付税のあり方を含め、どう具体化像を描くのかが今後の検討課題となっています。補助金削減の中身のうち、すでに暫定的な減額が決まっていた義務教育費国庫負担金は、国の負担割合を二分の一から三分の一に引き下げられ、地方の反対の強かった生活保護費の国の負担引き下げが見送られたものの、代わりに、児童扶養手当の国庫負担率を四分の三から三分の一に(1,805億円)、児童手当の国庫負担率を三分の二から三分の一に(1,578億円)に引き下げられます。また、特別養護老人ホームなど介護施設整備費補助金(390億円)、施設介護給付費補助金(1,300億円)、その他の施設整備費補助金(110億円)などが削減されます。

新たに決まった補助金削減額の各所管別内訳は,厚生労働省5,290億円、国土交通省620億円,農林水産省340億円、文部科学省170億円、経済産業省70億円、環境省40億円、総務省10億円であります。

小泉構造改革「三位一体改革」が本市にとっても、14市町村の合併財政計画の見直しや、豊栄・亀田の保育園建て替え事業の繰り延べをはじめ、福祉施設の建設事業が見送られる等市民生活に影響を与えました。

来年度は、合併新市の本格的スタートとなる年であると同時に、政令指定都市移行に向けた諸準備を進める重要な年であります。だからこそ市民にとって現在の市の行財政を明らかにしておくことが重要と考え、以下の点について市長に質問をします。

 質問のその1、小泉財政構造改革「三位一体改革」について3点お伺いします。(ア) 住民と自治体に負担増を押しつける「改革」に明確に反対すべきと考えますが市長の見解をお伺いします。(イ) 次に、平成16年度、17年度の「三位一体改革」の影響額はどの程度となったのかお答えください。(ウ) そして、平成18年度の児童手当、児童扶養手当、施設整備費の補助金削減による影響を市民に転嫁することのないようにすべきであります。特に、児童、障害者、老人福祉施設や介護施設の整備に影響は絶対さけるべきであります。

市はこれまで、福祉施設整備事業をすすめることができない理由付けを「国の事業採択ができなかったから」と言い逃れともとれる説明をしてきました。それはおかしい話であります。例えば現在、介護保険事業計画の策定作業中でありますが、次期保険料の前提となる介護サービス給付量が確定できないで、保険料が決定できるのでしょうか。障害者自立支援、子育て支援の条件整備は、市独自の判断で十分可能であるはずであります。市民生活に転化することのない様、苦言を呈しておきます。

また、児童手当、児童扶養手当の影響を受ける対象者数と影響額はどの程度見込まれるのか、お尋ねします。

また、児童手当、児童扶養手当の影響を受ける対象者数と影響額はどの程度見込まれるのか、お尋ねします。

質問のその2、新年度予算編成について4点お伺いします。依然とつづいている不況のもとで、年金給付の削減や賃金の引き下げ、雇用不安・リストラなど市民生活が安定していません。そうした時こそ、市政が市民の暮らしを支え、応援することが、いま切実に求められているのであります。篠田市政の1期目の仕上げとも言うべき来年度は、市民生活の安定とともに政令指定都市移行に対応できる予算編成をどのようにすすめるかが大きく問われると思います。

そこで最初に、(ア) 予算編成の基本的な考え方についてお伺いします。次に(イ) 予算配分の基本的な方針についてお伺いします。仄聞するところ、これまでの予算編成の取り組みと違うと聞いています。従来各所管課から部局へ積み上げる方式でありました。ところが、今年から各部に予算枠を最初から配分する方式に変わったと伺っています。各部の枠配分以外に政策的に聖域化する方針でもあるのでしょうか。次に(ウ) 財源確保の見通しについてもお尋ねします。今年度の平成17年度当初予算における財源不足額は約90億円でありましたが、来年度予算における仮試算では132億円強の財源不足と見ておられるようですが、地方交付税をはじめ財源確保の見通しについてお答えください。次に(エ) 合併にともなう行政制度の調整方針「当分の間」の経過措置は安易に見直すべきでないということでお尋ねします。昨日から何人もの議員から取り上げられていますように、旧市町村では、バスの運行など住民から喜ばれているサービスが多くあります。この事業の継続を求める意見に応えることこそ必要なことと思います。合併して5年も過ぎるから旧黒埼町から見直しをかけるような安易ことはすべきでないと考えますが、答弁を求めます。

 質問のその3は、政令指定都市移行におきます、今後の行財政計画について2点お伺いします。(ア) 1点目は合併建設計画を含む10年間の行財政計画を明らかにしていただきたいのです。これまでの行財政計画は中核市をベースにしたものでありましたが、このほど国・県との移譲事務の協議が整い、11月29日には県と協定が結ばれました。かねてこの時期には明らかにできるとの考えを示しておられましたので、政令市移行における10年間の行財政計画を明らかにしていただきたいと思います。次に(イ) 1点目の10年間の行財政計画と密接に関わってきます「集中改革プラン」についてお伺いします。総務省は今年の3月29日、「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」を全国の市町村に通知しました。この指針は、事務・事業の再編・整理、廃止・統合、民間委託等の推進、定員管理の適正化、給与の適正化など9項目にわたる行政改革をもとめ、平成18年度から4年間の具体的取り組みを指示。実施にあたって「数値目標」の設定とともに「公表」も指示しています。公表については17年度中にするよう指示しています。したがいました政令市移行にともなう10年間の行財政計画に、この「集中改革プラン」の具体的数値目標が盛り込まれているのか、いないのか。盛り込まれていれば具体的な内容についてお答えください。

 質問のその4は、政策的緊急課題について3点お伺いします。(ア) 1点目は国民健康保険事業についてであります。平成17年度国保事業の見込みでは約16億円の赤字が予想され、国保財政調整基金から繰り入れをおこなったとしても、基金残高は7億円程度と言うことであります。このまま対策をとらなければ国保事業は崩壊の危機になりかねないのであります。私どもは、かねてから一般会計から繰り入れを行うとともに、国の責任で保険基盤を安定させることを要求してきましたが、政府は放置してきました。

現在、国保加入世帯は141,043世帯、269,535人の命に関わる重大な問題であります。保険者として市長の責任は重大であります。経済的弱者の多い加入者に負担の軽減を図ることが多くの市民の願いであります。喫緊の課題でありますこの問題に対する市長の明快な答弁を求めます。(イ) 2点目は下水道使用料についてお伺いします。今後、合併市町村への下水道の建設事業は膨大となりますが、受益者負担を行政改革の目標としている以上、使用料の値上げが予想されますが。この点についてお尋ねをします。また、今議会に提案されています公営企業会計化は値上げのための地ならしなとかどうかお尋ねをします。(ウ) 3点目はごみの有料化方針は撤回すべきではないかと言う点をお尋ねいたします。安易に有料化すればごみの減量化が図れるなどと言う根拠はありません。生産・製造と消費、排出・資源化、還元という循環型システムの構築をはやめることを優先させるべきであります。

2番目の質問は、市町村合併後の財政問題についてであります。14市町村合併が市財政にどのような結果をもたらしたのか。改めて検証する立場からお伺いするものであります。

「大きいことはいいこと、合併が住民の幸せにつながる」と宣伝され推進されてきました。私は合併の是否をこの場で論議するつもりはありませんが、今後の財政運営に大きく影響するものと考えます。

平成13年1月、黒埼との合併から5年。この間の財政の特徴を見ますと、普通交付税の増加はあるものの、その多くは税収の減で打ち消され、経常経費の増加のため建設事業を圧縮して、これをしのぐという実態にあるのではないでしょうか。過去を検証して将来に備えることは大切なことであります。5年という一定の時間を経た旧黒崎町との合併について、3点お伺いします。(ア) 1点目、平成13年度以降の市財政への影響をどのように見ておられるかどうか。(イ) 2点目、合併による財政効果はあったのかどうか。あったとすれば、どうあったのか。具体的にお答えください。(ウ) 3点目は、黒埼の10年間の建設計画733億円のうち、実績はどう達成したのかお答えください。

3番目の質問は「地域自治区」いわゆる区自治協議会についてであります。

地域自治区の法制化に伴い、指定都市の行政区についても改正が行われました。指定都市は区ごとに区自治協議会を設置することができるようになりました。さらに、区の区域を分けて地域自治区を設けることができます。そのため、指定都市には地域自治区地区協議会と行政区区自治協議会と二層の地域行政組織を設けることが可能になりました。

新潟大学法科大学院の石崎誠也教授によれば自治協議会の権限は、長の諮問に対する答申を行うほか、当該地域にとって重要な事項を審議し、市町村長に建議することです。議会のような議決権は有しませんが、自治協議会は住民の多様な意見が反映されるように、その構成員が選出されるものであり、自治区の意見表明機能を有し、代表機能をも有しうると考えられます。長は協議会の意見に法的に拘束されるわけではありませんが、その意志を無視することは許されない。また、自治協議会が長の事務を処理するに当たっては、自治協議会を通して表明された住民の意志が反映されるようにしなければならないことは、法律上の要請ですと、言っておられます。又、その役割についても「住民自治の拡充がその立法の趣旨と明言しておられます。真の分権型システムの土台となるのが住民自治協議会であります。

この自治協議会の権限と役割をどうつくり発展させられるかが重要な点であります。これまで自治体が行ってきた行政の多くが、地縁団体や町内会に委ねられる状況がありました。そうした場合でも町内会などを組織、動員する地域組織が官の側から積極的に作られる可能性は否定しませんが、こうした場合でも「地域住民自治」の視点を欠いた地域組織は法の趣旨に合致しないということを押えておくことも大切なことであります。新潟市では区自治協議会について、市制創造推進戦略本部及び地域部会により、全庁・総合的な検討を行うとともに、外部の学識経験者や公募委員から構成される地域自治委員から助言を受けながら設置へ向けての取り組みを進めています。12月議会に中間報告の予定と伺っていますので、この次期に提案を含めて質問をさせていただきます。

質問のその1、区自治協議会の権限と役割について3点お伺いします。(ア)第1点目、区自治協議会設置の中間とりまとめ「素案」の区自治協議会の役割について「住民自治」の役割が明記されておらず「市長その他の市の機関からの諮問と意見を述べることができる」が強調されています。これでは行政の下請化、協働に名を借りた公的責任の後退につながるのではないでしょうか。(イ)第2点目、住民自治が発揮できる機能をどのように考えておられるのかお伺いします。(ウ)第3点目、委員の選任について、公募制も取り入れられていますが定数30人以内のうち50%の比率を公募枠にするとか、叉は上越市のように選考投票制するなど検討すべきではないでしょうか。お伺いします。

昨日の高橋三義議員の言われる「連合自治会長などの圧力が支配する」という懸念もなくなりますし、住民の積極性を活かす上でも大事な点であると思います。

質問のその2は合併地域審議会の区自治協議会移行について2点お伺いします。(ア)第1点目は、合併建設計画の進行管理の趣旨から、合併市町村ごとの地域自治協議会設置は必要条件と考えますが、市長の見解を求めます。(イ)第2点目は、地域自治区と行政区の二層自治協議会を設置して、それぞれの地域特性を生かすべきと考えます。法的にも保障されているものであります。是非この提案を生かすよう検討していただきたいのです。

質問その3は、区自治協議会の前提となります「まちづくりコミニュティ協議会について3点お伺いします。(ア)第1点目、各学区制コミュニティ協議会の結成状況と見通しについてお伺いします。(イ)第2点目、先発「豊栄のコミュニティ」の教訓を全地域に広げる取り組みをすすめるべきと考えます。その決意をお示しいただきたいと思います。(ウ)

第3点目、地域コミュニティ事業の推進と予算配分についてお伺いします。

 先日、豊栄支所に視察に行ってきました。豊栄支所では、合併前に5つの中学校区でコミュニティ組織が活動をすすめ、地域ぐるみの独自の事業が取り組まれています。コミュニティバスの運行、川の浄化事業、子供の交通安全、福祉活動など各地域の実情にあった「まちづくり」がすすめられています。地域振興課では年間6千万円の予算を各コミュニティ事業に200万円から400万円の事業活動交付金として配分しているそうであります。

政令指定都市における区自治協議会が真の住民自治の力が発揮できるかどうかは豊栄に学ぶ必要を強く感じました。

新年度に向けて、こうしたコミュニティ事業が各地で取り組まれ、そして、それを支援するための予算の増額を図るべきと思います。

市長の見解を求めまして私の一般質問を終わります。


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