活動報告本会議記録市会報告議員紹介 議会日程 市議団速報 リンク HOME

本会議記録

2005年 12月議会一般質問


日本共産党市会議員団
 柏 一二


 日本共産党市会議員団の柏一二でございます。通告してあります一般質問をいたします。


 憲法問題について質問いたします。
 さきの第2次世界大戦という,2,000万人を超えるアジア諸国民と320万人を超える日本国民のとうとい命を奪う悲惨な戦争の反省から,日本国憲法は1947年5月に制定されました。天皇の絶対政治から主権在民を原則とする民主政治となりました。憲法は,主権在民,戦争放棄,国民の基本的人権,国権の最高機関としての国会の地位,地方自治など,民主政治の柱となる一連の民主的,平和的条項を定めました。これは,58年経過した現在でもその輝きは変わりません。
 憲法9条の改定論の本音は,自衛隊を海外で戦争のできる軍隊に変えることにあります。憲法第9条は,第1項と第2項の二つの条文で成り立っており,第1項はいわゆる戦争放棄条項ですが,「日本国民は,正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し,国権の発動たる戦争と,武力による威嚇又は武力の行使は,国際紛争を解決する手段としては,永久にこれを放棄する」と定めています。第2項は,「前項の目的を達するため,陸海空軍その他の戦力は,これを保持しない。国の交戦権は,これを認めない」と定めています。
 戦後自民党政府は,憲法9条に違反して自衛隊をつくり,日本を軍事大国に押し上げてきたわけですが,専守防衛の組織であって戦力でないとの建前をとってきたために,これが歯どめとなって,自衛隊は今日まで海外で直接の武力行使はできなかったのであります。この事実は,国内だけでなく国際社会でも,戦後の日本は海外派兵をしたことがない,それは平和憲法を持っているからとして平和ルールづくりの立場で高い評価が大きく広がっています。
 篠田市長は,議会での私たち議員団議員の質問に対し,「私は現行憲法の平和主義,そして国際協調主義は基本理念として認識しております。基本的には憲法第9条の改定には賛成できない」と明確に憲法擁護の立場に立っておられます。その上から,憲法9条の改定にも組みしないものと受けとめます。篠田市長は,今日でもこの立場を堅持されていると思われますが,改めてお聞かせ願います。
 平和を願う篠田市長初め,全国の自治体の長や多くの国民の意見に耳を傾けず,改憲勢力が2000年に衆参両院に憲法調査会を設置したころから本格的に憲法改悪運動の波が起こってまいりました。自民党が先月の結党50周年の党大会で採択した「新憲法草案」は,憲法第9条第2項を削除し,「自衛軍の保持」を明記し,その任務として「国際社会の平和と安全を確保するために,国際的に協調して行われる活動」を規定し,海外での武力行使に公然と道を開くものになっています。
 しかし,現実の日本の政治では,憲法改定論は日本の自衛の必要から起こった問題ではないと考えます。それは,何よりも日本を再軍備させ,海外での戦争に日本が参加できるようにする,アメリカのこの要求を解決するために憲法9条の改定の必要が出てきた,ここに憲法9条の改定問題の真相がありますが,これはさきに述べた憲法擁護の立場であり,市長の態度と相入れないものと思いますが,改憲をめぐる動きに対する市長の御所見をお伺いいたします。
 また,公益及び公の秩序の名で基本的人権を制約する条項が盛り込まれており,立憲主義の根本を否定するものであります。さらに重大なことは,国会による憲法改正の発議の要件を現衆参両院での3分の2以上の賛成から「各議院の過半数」の賛成に緩和をしていることも一層の憲法改悪に道を開くものになっております。国民の権利を奪ってしまう暴挙であります。
 大江健三郎さんを初め,日本の良心を代表する各界の著名人の呼びかけで始まった「九条の会」は,結成から1年半を経て全国の地域,職場,学園,各分野で3,000を超える草の根の会がつくられ,目覚ましい発展を遂げつつあります。去る10月23日,県民会館で憲法のつどいが開かれ,超満員の中で作家の澤地久枝さんの講演,小池加茂市長の防衛庁勤務の経験から,「軍隊が明記されたなら,いつかは徴兵制がしかれるということになる」という話に多くの市民が共感し,運動に参加しております。平和を願い,戦争をする国になることに反対する運動に積極的な役割を果たすべきではないでしょうか,市長の答弁を求めます。
 10月10日,巻町との合併の日に新潟市非核平和都市宣言を行いました。宣言は,さきの大戦で広島,長崎と並ぶ原爆投下予定地の一つであり,原爆を恐れ,市民が一斉避難した日もあったことを忘れず,後世に伝えていかなければならないとしてあります。核兵器の廃絶と世界の恒久平和が永遠の願いであり,北東アジアの人々と世界の人々が手をとり合い,日本海を平和な海にして,暮らしを脅かすすべてのものをなくすこと,地球全体が共生互恵の関係を築き,ともに繁栄することが私たちの願い,世界の人々の願いですとあります。市長は,北東アジアを初め,広く世界に向けて宣言をされたわけであります。
 しかし,改憲勢力が憲法第9条第2項を改変,削除し,自衛軍の保持などを書き込んだ途端に,この歯どめは取り払われてしまいます。すなわち,海外派兵,集団的自衛権の行使,国連軍への参加など,海外での武力行使に道が開かれてしまいます。アメリカの先制攻撃の戦争に参戦するために,自衛隊を戦争のできる軍隊にし,日本を戦争をする国につくりかえることに最大の核心があります。
 アメリカのブッシュ政権は,特に2001年9月11日の同時多発テロを契機に,先制攻撃,国連を無視した単独行動主義など,極めて侵略的な外交,軍事戦略を推進してきました。第2期政権においても変わりありません。ブッシュ政権は,今世界規模のテロ,大量破壊兵器などの新たな脅威への対抗という名目で先制攻撃戦略を進め,最も効果的に軍事力を行使するために,地球的規模で米軍再編成を進めています。この中で特に重要なのは,核兵器政策であります。ブッシュ政権が10年ぶりに改定作業を進めている「統合核作戦ドクトリン」は,非核保有国に対して核兵器を一方的に使用する要件を一層拡大する危険きわまりない内容となっています。それは,使いやすい新型の小型核兵器の開発,先制攻撃のためのミサイル防衛計画の推進,宇宙の軍事化などの形で具体化されています。米国の核先制攻撃戦略は,極めて危険な段階に足を踏み入れようとしています。このように,現実の世界政治や日本政治は,市民や市長が宣言の実現を目指す努力の前に立ちはだかる大きな障害となることは必至であります。改憲の動きは,非核平和を願う市民とは相入れないのではないでしょうか。市長の所見を求めます。
 宣言に「広島・長崎と並ぶ原爆投下予定地のひとつ」とありますように,広島と長崎のように被爆地となり得る可能性もあったわけであります。被爆地となった広島,長崎は,この地球上から核兵器が廃絶される日まで「ノーモアヒロシマ・ナガサキ」を訴え続けています。二つの市の市長は,その先頭に立って運動をされていますので,篠田市長にも平和市長会への参加など,非核平和運動への重ねての御奮闘を求めます。


 次は,農水省が10月27日に決めた品目横断的経営安定対策であります。
 これまであった畑作物の品目ごとの価格安定対策を廃止し,一握りの大規模農家と担い手に絞って所得減少に対する直接の補てんを行うものであります。都府県で4ヘクタール,北海道で10ヘクタールという規模を基準にし,一律に当てはめて,それ以下は農政の対象から外すというものであります。
 旧白根市の平成12年度の農業センサスによれば,総農家数1,862戸であり,規模で見ますと3ヘクタールから5ヘクタールは421戸,5ヘクタール以上は177戸であります。3ヘクタール以上の合計が598戸であり,農家数の3の1以下しか対象になりません。対象農家が3分の1以下では,多くの農家が経営に苦しみ,やめざるを得ないというのは必至と思います。急激な農家の衰退は,地域農業と農村の破壊を招くものと考えます。あわせて農家がこれに対応できないとなれば,どれほどの影響となるのか,答弁を求めます。
 輸出国や多国籍企業の利益代表としか見えないWTOの農業協定に,各国の農業政策や補助金にくちばしを突っ込む内政干渉条項が盛り込まれました。また,その上にカナダやアメリカの牛肉のBSEによる輸入禁止問題は,アメリカのずさんなBSE対策の実態が明らかにもかかわらず,日米首脳の政治的な都合による輸入再開の経過を見れば,今の日本農政の一端がはっきりとあらわれております。各国がどういう農業政策をとるかということは,食糧主権に属する問題であります。我が国は,極端に低過ぎる自給率であり,穀物自給率は世界で最低レベルであることに危機感を強め,国でも自給率を高めていくことを目標にして取り組んでいるさなかのことであり,自給率向上に逆行するものであります。
 多くの農民を切り捨て,大規模農家を対象にして,担い手として取り組んでいる農家も面積基準のふるいにかけて落としてしまうこの政策では,農業と農村を守り育てていけるはずもありません。自治体は,それを見据えた上での対策が重要であります。農業に励んでいる農家すべてを支援対象とする柔軟な対策を求めます。


 3点目は,田園型政令市にふさわしい農業政策についてであります。農村地帯では,分権型行政区としてその地域に適した農政の実現をと考えます。市町村合併の論議が市民の間で盛り上がった中で,賛成の人が多かった理由の一つは,新しい形の政令市として分権型政令市,田園型政令市を目指すとしたことにあったと思います。農業が大きな部分を占める市町村にとって,田園型であれば地域をよくしてくれる行政が行われると思うのは当然であります。
 合併した市町村には,それぞれの農業の特性があります。合併協議でもそれを継続するとしていますが,今後もこの形を発展させることが大切と考えます。特色ある農産物の生産,地域独自の農政によって他の地域にない物づくりができるように,財源も保障し,適正な職員が確保された分権型の行政区をつくることによって,田園型政令市の豊かさを形成,産業として魅力ある農業が確立できると思いますが,市長の考えをお尋ねします。
 トレーサビリティーなどへの関心が高まり,安心,安全な農産物を求める消費者ニーズの高まる中で,農家はその期待にこたえようと努力しております。消費者に対しても,生産者みずからも,自信の持てる栽培方法や栽培技術を行うことが求められています。白根地区にはアグリパークの建設計画が進んでいますが,意欲ある農業者の農業生産を後押しする充実した試験研究機関として,また周辺に試験圃場を整備した充実した農業総合センターの設置を求めます。


 次は,政策会議についてであります。
 「三役と局長,白根支所長ら10人で構成し,月2回開かれる,幹部には改革意識が浸透しつつある,「緊急性の高い課題を会議に問題提起するとすぐに計画案が出てくる」と市長が胸を張る」と新聞紙上に報じられた政策会議は,市長の方針づくりの上で重要な位置を占めていると考えます。会議が設置された趣旨,目的は何かお尋ねします。また,市長初め最高幹部が集まる会議として,庁議の上に位置するものと考えますが,規定にはありません。組織機構にも載っていないのはなぜでしょうか。記載すべきと思いますが,どうでしょうか。
 市政改革・創造推進本部に事務局が置かれており,市政創造アドバイザーに北川元三重県知事,大住関東学院大学教授,紺野中国北京清華大学招聘教授の3人で,それぞれの分野での第一人者が就任されております。市長の政策決定にもかかわる課題を協議するわけですから,会議内容を知ることは職員,市民がプロセスを認識する上で大きな意味があると思いますので,審議内容について公開し,透明性を図るべきであります。
 支所における役割の充実については大きな課題となっていますが,議員からも支所の職員が元気がないとの意見も多く,市民からも合併前とは大きく変わったとの声があるなど,喫緊の問題だと考えます。会議のメンバーの一人に支所長が入っておられますので,このような課題も協議されており,機敏に対応されておると思いますが,お伺いいたします。
 政令市における区役所のあり方については,市民の重大関心事でありますので,十分な協議もなされていると思いますが,市長においても区役所のあり方について全員協議会や本会議でも提案を重ねておられるではありませんか。もっと現場の声を把握して,市民から納得してもらえる体制をつくるべきであります。


 次は,分権型政令市についてであります。
 小さな市役所,大きな区役所の方針で,政令市における区役所などの体制をつくるために作業が続けられています。小さな市役所は,市長が目指す市民の大きな安心感と利便性につながる必要な裁量権を持つ身近な大きな区役所との比較で言われていると思いますが,しかし編入合併された旧市町村にとっては,合併前から見て大幅に小さな役所になっていく方針を見れば,大きな区役所を目指すと言われてもおよそ見当がつきません。また,小さな市役所と言いますが,いわゆる「小さな政府」という言葉がありますが,同様なものでないでしょうか。小さな市役所が小さな政府であり,大きな区役所は三位一体の改革で厳しい財政運営を余儀なくされている県や地方自治体の姿ではないでしょうか。
 新・新潟市合併マニフェストによれば,一つ,「世界と共に育つ日本海政令市」,二つ,「大地と共に育つ田園型政令市」,3,「地域と共に育つ分権型政令市」を81万市民に約束をしています。三つの約束の中の日本海政令市は,環日本海のゲートウエー都市,陸の玄関口となる新潟駅周辺の整備に着手し,交通拠点,都市拠点づくりを行いますとあります。
 小さな市役所には,政令市にふさわしい拠点都市づくりという大使命があります。いわゆる3点セットの大事業には莫大な工事費が必要でありますが,合併協議には編入市町村の合併建設計画の作成が主体であり,市中心部の大型事業の計画はありませんでした。新潟駅連続立体交差事業などに1,445億円の事業費が示されています。これでは,幾ら人件費を削減し,基金を取り崩しても限界があり,合併建設計画に盛られた事業に大きな支障を来し,達成できないと考えます。また,福祉,医療など,市民サービスも影響を受けざるを得ません。小さな政府とは,住民の声に耳を傾けずに大事業に税金を投入し,そのために住民には自己責任として負担が増大していく今の国の方針と同じではないかと考えます。市長の言う小さな市役所という方針も同様ではありませんか,お尋ねします。そして,市役所に権力が集中し,身近にある区役所の市民サービスの後退は明らかでありますが,どうでしょうか。
 日本海側発の政令市として,都市間競争に勝つために,政令市にふさわしい拠点都市づくりに邁進する行政の前では,田園型政令市,分権型政令市のテーマもかすんでしまうのではないでしょうか。マニフェストでは,「合併で行財政を効率化して,財政危機という荒波の中,私たちはその荒波を乗り切る大きな船が必要」とあります。新市は,合併建設計画の10年間で608億円の経費の削減のために,同規模他都市と比べると500人ほど多い職員を「10年間で適正化し,計220億円の削減」と明記し,「計画期間の大幅な短縮と節減額の拡大に大いに努め,民間委託を進める」とあります。これでは,経費節減のあらしが市民生活にもろに押し寄せることは当然であり,区役所の権限も後退し,分権型も絵にかいたもちになると思わざるを得ません。市の中心部より遠方にある多くの市民は,合併の約束の実行を直視して見守っていることを申し上げます。


 最後の質問は,ADSLサービスを市内全域で利用できるようにしていただきたいのであります。
 政令市を目指す新潟市において,インターネットが普及しておる今日,ADSLサービスを利用できない地域があります。さきの白根地区の新飯田地域で開かれた行政懇談会において,数人の方から質問がなされました。「近年IT環境が充実して,生活全般にかかわる比重も増大しつつある。しかし,現在主流のADSLが利用できないでいる。地域活性化のため,高速通信ができるように行政から支援をしてほしい。」また,「このままめどが立たなければ新飯田に住んでいられない」という仕事上で困っている人の厳しい切実な意見が出されています。
 巻町での「市長と語る会」において同様の趣旨の質問が出されております。市長は,「できるだけ早目に空白解消に向けて頑張りたい」と答えておられます。要望をしている先は,優良企業であり,公共性をあわせ持つNTT東日本であり,企業努力で設置は早期にできるものと思います。実現のめどが立っておられますか。立っていなければ,改めて強い要請を行うべきであると思いますが,市長の答弁を求めます。
 以上であります。


日本共産党 新潟市議会議員団
〒951-8550 新潟市学校町通1−602−1 TEL/025-228-1000(内線3125) FAX/025-223-7748
E-mail/info@jcp-niigata-shigidan.com

日本共産党 新潟地区委員会
〒950-0086 新潟市花園2−3−10 TEL/025-247-1346 FAX/025-241-9963

Copyright (C)日本共産党 新潟市議会議員団 All RightsReserved