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本会議記録

2006年 2月議会一般質問


日本共産党市会議員団
 小山 哲夫


 日本共産党市会議員団の小山哲夫でございます。通告に従いまして,篠田市長に質問をいたします。


 質問の第1は,介護保険についてです。
 1997年12月介護保険法が成立し,2000年4月から介護保険が実施されております。介護保険の導入時,政府はその目的を「家族介護から社会が支える制度へ(介護の社会化)」「在宅で安心できる介護へ」,そして「サービスが選択できる制度へ」などと盛んに宣伝をしておりました。実施から既に5年,憲法第25条が定める生存権をすべての高齢者に保障するという立場から見ると,現状はだれもが安心して必要な介護を受けられる制度とはとても言えません。
 さらに,それに拍車をかけているのが昨年の介護保険法の改悪です。法案提出前から,介護にかかわる幅広い団体,個人が批判の声を上げていましたが,この4月実施を前に介護度の低い方からのサービスの切り捨てへの不安の増大,施設入所者の負担増による利用の手控えや退所,介護保険料の大幅な値上げ,さらには増税の影響の重大さなどが明らかになってきております。
 介護保険を実施し,運営する主体は,言うまでもなく市町村です。保険者である市町村が地方自治法にも定められた住民の福祉の増進のために,今こそ主体性を発揮することが求められていると私は考えるものです。そうした視点から,昨年の12月議会に引き続いて,介護保険について篠田市長に質問をいたします。高齢者の生活実態にしっかり目を向けた答弁を期待いたします。
 1点目は,介護保険の負担軽減についてです。
 市長は,この4月から65歳以上の人(第1号被保険者)の保険料(第1号保険料)を12.1%値上げすると提案しています。これは,旧新潟市の保険料基準月額3,800円を4,260円にし,12.1%の値上げになるというものです。現在介護保険料は,合併市町村で不均一料金になっていることから,新津地域や豊栄地域では25.3%,白根地域では30.3%,潟東・月潟地域では何と52.1%もの大幅な値上げになります。
 さらに,問題はそれだけではありません。小泉内閣の進めている大増税によって,社会保険料などの負担が雪だるま式に膨れ上がります。増税の影響は,新年度から介護保険でも現実になろうとしています。これまで住民税非課税だった高齢者が,収入が変わらないのに課税対象者に変わることによって,新潟市でも約3万2,000人,高齢者の5人に1人が保険料段階が上昇するという深刻な事態が委員会審議でも明らかになりました。
 質問の一つ目は,増税によって現行第3段階の保険料から新第5段階の保険料になる人の各支所別の人数と現在の保険料との差額についてお答えください。
 質問の二つ目です。介護保険法の改悪によって,昨年10月から特別養護老人ホームなど介護施設の居住費,食費は全額自己負担になっています。施設利用者には,年間で約3,000億円,1人当たり約39万円というかつてない負担増です。政府も余りにも負担が大きいため,不十分ながら低所得者対策を設けていますが,その中心は市町村民税非課税世帯の人を対象とした「補足給付」,いわゆる特定入所者介護サービス費と言われるものです。これは,所得に応じて負担限度額を定め,居住費,食費の基準費用額とその人の負担限度額の差額を利用者にかわって介護保険から施設に支払うことで,低所得者本人の負担を抑える仕組みですが,対象が市町村民税非課税世帯(世帯全員が市町村民税非課税の人)になっていることから,ここでも増税の影響で非課税から課税になった人は受けられなくなります。
 増税による保険料段階の上昇で「補足給付」から外れる施設利用者はどれぐらいいるのか,答弁を求めます。
 三つ目の質問は,増税が高齢者の生活に与える影響についての篠田市長の認識についてです。
 小泉内閣は,平成16年度税制改正で,公的年金等控除の縮小と老年者控除の廃止を決め,さらに平成17年度税制改正では,定率減税の半減と現在は65歳以上の高齢者が125万円までは住民税が非課税となっている制度の廃止を決めました。このため,高齢者の住民税は,新年度に公的年金等控除の縮小(140万円から120万円へ),老年者控除の廃止,非課税限度額の廃止,さらに定率減税の半減という四つの改悪が同時に行われることになります。
 社会保険庁の「'01年事業年報」では,国民年金だけを受給している自営業者を中心とした高齢者の皆さんはおよそ900万人。こうした皆さんの国民年金受給額の平均は月4万6,000円です。厚生年金(老齢年金)でも,女性を中心に低年金の方はたくさんおられます。月額10万円未満の方が154万4,000人,全体の16.3%。12万円未満となると27.3%にはね上がります。17万円未満が49.2%を占めています。
 仮に夫66歳,妻71歳,妻は収入なし,年金収入260万円の方であれば,今回の増税の影響額はどうなるでしょうか。住民税は現在非課税です。これが3万8,500円になり,国民健康保険料は13万4,300円が16万8,800円に3万4,500円の増,介護保険料は夫は第2段階から新第5段階へ,妻は第2段階から新第4段階へ上がり,それぞれ3万4,500円,1万9,200円の負担増です。最終的には,住民税,国民健康保険料,介護保険料を合計すると19万8,140円から32万4,840円へ12万6,700円,64%もの負担増になります。住民税が非課税から課税へと変化,増大する高齢者の生活への影響は甚大と言わなければなりません。介護保険料にかかわる委員会審議でも,増税による影響額は約5億5,000万円であり,1人当たり約1万7,000円の負担増になることが明らかになっています。
 増税が高齢者の生活に与える影響について,篠田市長の認識を問うものです。
 四つ目の質問です。厚生労働省は,介護保険について増税の影響が大きいことから,激変緩和措置をとるとしています。しかし,これは平成17年度税制改正による影響だけを対象にしたものである上に2年間の経過措置であり,抜本的な対策とは言いがたいものです。住民の暮らしに直接責任を負う地方自治体の長として,政府に対し増税の中止を求めるべきと考えますが,市長の見解を求めます。
 さらに,介護保険に対する国の負担割合の引き上げについてです。そもそも介護保険料が高い最大の理由は,介護保険制度が始まったときに,それまでは介護にかかる費用のうち50%を負担していた国が25%まで負担割合を引き下げたことにあります。とりわけ介護保険への国の負担は給付費の25%とされていますが,このうち5%は調整交付金です。全国市長会,全国町村会も,この調整交付金は25%の外枠にして,すべての市町村に最低でも25%が交付されるように繰り返し求めています。
 国に対し,負担割合を引き上げるようもっと強力に求めるべきと考えますが,いかがですか。
 五つ目の質問は,介護保険料の値上げについてです。
 るる述べてきましたように,新年度からは増税による深刻な影響が生まれます。こうしたときに,篠田市長はそこへ追い打ちをかけるような保険料の値上げを提案しています。保険料の値上げは中止すべきと考えますが,市長の答弁を求めます。
 六つ目の質問は,市としての対策についてです。
 増税と保険料の値上げで合併市町村ごとに大幅な格差があり,緊急な対策が必要です。先ほども述べましたが,潟東・月潟地域では,保険料は52.1%もの大幅な値上げになります。そこへ増税です。第2段階,2万5,200円だった人が新第5段階,6万6,400円になれば163%増で,保険料は2.6倍にもなります。高齢者の暮らしが成り立たなくなるのは火を見るより明らかではありませんか。
 新潟市の独自減免制度の充実,拡充,一般財源からの繰り入れ,社会福祉法人減免の充実,補足給付から外れる人への支援等,独自の手だてをとるよう強く求めるものです。
 2点目の質問は,昨年10月から実施された居住費,食費の全額自己負担についてです。
 新潟市は,昨年11月「介護保険制度見直しに伴う実態調査」を実施しました。こうした実態調査を行政が行うのは全国的にも珍しく,評価できるものですが,市内の348施設中79.9%の278施設が回答を寄せています。
 この実態調査から見えてくる特徴は,一つ,多くの施設は居住費,食費を補足給付が受けられる基準費用額に設定している。二つ,介護老人保健施設(老健施設)の62.9%,介護療養型医療施設の60.8%,ショートステイの70%の利用者が補足給付のない利用者負担段階第4段階の人であること。三つ,56%の施設で,今回の負担増で退所者や入所や利用を手控えた人がいる。四つ目,10月の収入が減収になるという施設が79%に上る等です。
 「見直しによる影響を把握する」として実施した新潟市は,この調査結果をどのように分析しているのか,お答えください。
 二つ目,今回の「実態調査」の結果を受けて,新潟市としてどのような対策を考えているのかという問題です。
 特に56%の施設で負担増から退所や利用の手控えがあることは極めて重大です。「広島県福山市では,ホテルコストで昨年10月から値上げされた食費について,市民税非課税世帯を対象に助成する制度をつくる」と新聞報道されています。1年間に支払った食費が5,000円を超えた場合に5,000円を助成するもので,市は対象者を6,500人,短期入所サービス2,500人,通所サービス4,000人と見込み,3,250万円を予算化するそうです。
 新潟市として事業者への支援と利用者の負担軽減を図るべきと考えますが,市長の見解を求めます。
 3点目の質問は,地域包括支援センターについてです。
 新潟市は,26の日常生活圏域を設定し,それぞれ1カ所ずつの地域包括支援センターを設置するとして,すべて民間事業者に委託してしまいました。私は,できるところは行政が担うべきと主張してきましたが,大変残念なことです。
 今回の改定の大きな特徴である地域包括支援センターの重要性は言うまでもありません。地域における高齢者の生活を総合的に支えていくための拠点として発展させていくことが強く求められています。介護保険が始まって以来,民間に丸投げしてしまい,市町村がその公的責任を放棄し,単なる保険屋になってしまっている状況が少なくありません。地域包括支援センターの役割を篠田市長はどのように位置づけているのでしょうか。
 二つ目は,地域包括支援センターの委託料についてです。
 先日委託事業者へ地域包括支援センターの委託料が明らかにされました。保健師,社会福祉士,主任ケアマネジャーの3人で1,320万円,5人で2,204万4,000円,7人で3,088万8,000円です。1人平均440万円になります。地域包括支援センターは,その役割,位置づけからいっても資格を持ったベテランでなければできないものです。委託を受けたほとんどの事業者は,「完全な赤字になる」と言っている状況です。
 地域包括支援センターの果たす役割の重要性から見ても,委託料の引き上げが求められますが,市長の答弁を求めるものです。
 4点目は,新予防給付と地域支援事業についてです。
 今回の改定によって創設される「新予防給付」について,厚生労働省は「軽度の要介護者(要支援,要介護1)の方々に対するサービスをより本人の自立支援に資するよう改善する」などと言っています。しかし,ここには要介護度の低い方たちのサービスを切り下げ,介護給付費を削減するというねらいがあります。新潟市では,介護認定者約2万5,000人の30%に当たる7,700人が新予防給付へ移動し,介護給付の対象から外れます。
 お年寄り一人ひとりの生活実態に即して,少なくとも現在の介護や生活支援の水準を後退させないようにすべきです。いかがでしょうか,お答えください。
 二つ目,地域支援事業は,保健所で実施されている現行の老人保健事業の一部を介護予防という位置づけで再編しようというものです。今後の保健所の仕事はどうなっていくのでしょうか。公衆衛生や老人保健事業の公的な役割と責任をどのように考えているのか,市長の見解を求めます。
 三つ目,私は介護保険としての介護予防とともに,地域包括支援センターと保健所,保健福祉センターとが連携して,中高年齢者の健康保持・増進や疾病の早期発見,早期治療から,介護保険外の介護予防までの一貫した総合的な公衆衛生事業,老人保健事業を充実,発展させるべきだと考えますが,いかがでしょうか。お答えください。
 四つ目,これは12月議会でも質問しましたが,そのときの答弁は,予算編成作業の中で利用者負担額など精査,検討していくというものでした。厚生労働省は「Q&A」の中で「保険料を滞納している者が地域支援事業を利用しようとする際に,市町村の判断により,保険料を滞納していない者と比べて高い保険料を設定する,あるいは地域支援事業の利用希望者が多数いた場合には,保険料を滞納していない者を優先的に事業の対象にする等の対応をすることは差し支えない」などと言っています。お金がないから保健福祉の事業が受けられないということがないようにしなければなりません。
 地域支援事業は,自己負担,利用料は1割負担が原則ではありません。利用料は取るべきではないと考えますが,答弁を求めるものです。
 介護保険にかかわる最後の質問です。
 今回の国による介護保険制度の大幅な改悪,さらには高齢者の暮らしを押しつぶすほどの大増税,そこへ追い打ちをかける介護保険料の大幅な値上げ,新潟市の介護保険に携わる職員の皆さんの苦悩ははかり知れないものがあります。
 しかし,一方で実際に介護事業に携わっている民間事業者からは,介護保険に対する見方の違いを問わず,新潟市の介護保険に対するさまざまな批判の声が上がっているのも事実です。「新潟市の介護保険は全くの民間丸投げだ」「相談に行ってもなかなかわかってもらえない」「机の上だけでやっていては現場の気持ちはわからない」「介護保険前から高齢者の地域のとりでとして在宅介護支援センターで頑張ってきたが,それまでの取り組みの総括もなく,仕組みが変わるごとに位置づけが変わり,当初の介護にかける誇りもなくなりつつある」などです。
 私は,このままのやり方で3年あるいは5年,新潟市が介護保険をやっていては,自治体としての存在意義が問われると考えています。住民の福祉の増進は,地方自治法にも定められた地方自治体の責務です。その責務を果たすために,今新潟市に求められていることは何か。私は,三つの点を提起し,篠田市長の見解を求めるものです。
 一つ目,特養待機者の増加に伴う施設ニーズへの対応と在宅福祉の再構築は,長年の懸案であると同時に緊急の課題と言えます。この間,なぜ在宅が維持できず,施設依存が高まるのかなど,問題の本格的検討は一度も行われていないと言えます。地域ごとのデータを新潟市が整備するなどして本格的な検討を始めるべきです。それをやらないと,介護が抱えるジレンマを打ち破る方向性は見えてきません。
 二つ目,介護保険は自治体の判断と責任において行われる自治事務です。実施し,運営する主体は市町村であり,その主体性が求められます。国の言いなりでなく,民間丸投げでなく,国の施策を補完する単独事業の立案が必要と考えます。
 三つ目,地域によって介護保険料の差があるということは,在宅介護に力を入れてきたところ,旧新潟市のように施設依存が高いところとそれぞれの地域で介護サービスに違いがあると言えるのではないでしょうか。地区ごとの,あるいは合併市町村の区域ごとの地域介護,地域福祉の協同化を進めるために,地区の保健福祉の拠点整備(ハード面とソフト面)の戦略が必要です。そのためにも,行政自身が高齢者の実態にしっかり目を向け,現場から学ぶ姿勢が求められると思います。


 質問の第2点目は,新津・小須戸地域の諸課題についてです。
 1点目は,小須戸中心部,矢代田地域の水害についてです。
 この地域では,既に30年ほど前に下水道の雨水計画を立て整備が終わっていますが,最近の宅地開発,局地的な雨等により,平成7年ごろから雨による被害が発生し,平成10年,さらには昨年の8月10日,15日の集中豪雨では,床上浸水が5件,さらには相当数の床下浸水が発生しています。
 水害の原因をどのように考えているのか伺います。
 二つ目は,対策です。
 最近の雨の降り方でも,今後もこの地域での被害の発生が予想されます。(通称)名古屋堀,新保排水路の改修,貯留施設の整備等幾つかの対策が考えられますが,新潟市としての対策をお聞きします。
 2点目は,新津地域の学校施設の改修について教育長に質問します。
 旧新津市では,小林市政時代から,市民がだれも頼まなかったと言われる美術館の建設やバイオリサーチパーク構想の一つと称して,新潟薬科大学の誘致等に数十億円のお金をつぎ込んできました。薬科大学にそれほどのお金をつぎ込むのであれば,新津市の教育にもっとお金を使えと主張してきましたが,残念ながら大型開発のしわ寄せが大きくあらわれているのが学校施設でした。
 私は,総事業費1,500億円と言われる新潟駅の連続立体交差事業を進めようとする篠田市政が同じような道を歩むのではないかと危惧しているところであります。3点質問します。
 一つ目,小合中学校の木造校舎の建てかえは,合併建設計画に載っています。2階建ての校舎で1階には理科室と技術室,2階には家庭科室と音楽室の特別教室があり,現在も使用されています。2階建てですが,避難経路も1カ所しかないことから,防火上も問題があると指摘されているものです。さらに,窓のサッシは他の学校改修の際の使い古しのアルミサッシを使っていることから,冬には雪が吹き込み,教室の窓の前に雪が積もります。篠田市長の部屋の中には雪が積もりますか。雪は外に積もるものであって,教室の中に積もるものではありません。
 建てかえ事業を早急に実施すべきと考えますが,いかがですか。特に家庭科室の水漏れは速やかに修繕すべきですが,答弁を求めるものです。
 二つ目,新津第二小学校の雨漏りについてです。
 七,八年前に学校校舎の雨漏り等について全国的に問題になり,改修が進みましたが,一昨年末から第二小学校の西側校舎3階,3年生が使っている校舎ですが,風が強い日あるいは冬場の凍結するような時期に雨漏りが起きています。私が訪問した先月下旬も廊下に二つのバケツが置かれ,周りはぞうきんで囲まれていました。早急に原因を調査し,修理を求めるものです。
 最後に,雨漏りや水漏れに限らず,学校施設の全体的な調査を実施すべきと考えますが,教育長の答弁を求め,一般質問を終わります。


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