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本会議記録

2006年 2月議会代表質問


日本共産党市会議員団
 山田 修一


 日本共産党新潟市会議員団を代表して篠田市長に質問いたします。


 最初に,地方自治体と市民を取り巻く行政について幾つか申し上げます。その1は,小泉内閣のもとで国民生活があらゆる分野で深刻化していることです。貧困と社会的格差は新たな広がりを見せており,「勝ち組」「負け組」という言葉も流行語となっています。生活保護世帯は100万世帯を突破し,就学援助も12.8%とこの10年間で2倍になっております。貯蓄ゼロ世帯は急増し,23.8%です。
 その2は,庶民大増税と社会保障の連続改悪であります。新年度からは公的年金控除や老年者控除が廃止をされ,住民税が増加となります。さらに,今後消費税と所得税の増税で24兆円という史上空前の規模の増税が国民に押しつけられようとしています。社会保障の連続改悪では,高齢者医療制度の改悪,介護保険料の値上げ,年金改悪,障害者攻撃など全面的改悪が進められております。
 その3は,「三位一体」の名のもとでの地方自治体への財政攻撃であります。国は,財源移譲と引きかえに,福祉,教育の国庫補助金の縮小や廃止,地方交付税の削減を進めています。この点は,後でさらに詳しく述べてまいりたいと思います。
 これらの結果,市民生活も市財政も極めて厳しい状況になっていることを指摘をしながら,以下質問してまいります。
 最初に,平成18年度新潟市予算案に関する諸点について質問いたします。
 本予算案は,合併後の初めての予算であると同時に,篠田市長の1期目の最後の予算案でもあります。
 質問の第1は,「三位一体改革」の現状と今後の見通しについてであります。
 「三位一体改革」は,2006年度までに国庫補助負担金を約5.2兆円削減をし,地方へは約3兆円を税源移譲し,逆に地方交付税(臨時財政対策債を含む)を約5.1兆円削減するなど,地方自治体にとっては改革どころか最悪の改悪となるものであります。そこで,現状と今後の見通しについて伺います。
 質問の第2は,増税の影響についてであります。
 さきに申し上げましたように,老年者控除廃止など庶民大増税による新潟市及び市民に与える影響は甚大であります。
 最初に,市税への影響について,18年度分と完全実施後の影響額について質問をいたします。
 (ア),公的年金などの控除引き下げによる影響(人員と金額)。以下人員と金額は同じであります。(イ),老年者控除廃止による影響。(ウ),老年者非課税制度廃止による影響。(エ),定率減税半減による影響。(オ),その合計など各項目について伺います。
 次に,これらの庶民大増税は自動的に各種の使用料,手数料に連動し,値上げとなって市民を直撃することになります。以下,どのような影響が出るのか。
 (ア),国保料。(イ),介護保険料。(ウ),保育料。(エ),市営住宅家賃について,それぞれ条件設定をしてみましたが,この条件に合わない場合は別の条件でも結構ですので,影響額についてお聞かせください。
 質問の第3は,予算編成方針で重点施策としてシーリング対象外とされた合併建設計画の総額と本年度予算分の新潟駅周辺整備事業の当初予算額と全体事業費について伺います。
 質問の第4は,「保健・医療・福祉の最先端都市づくり」についてであります。
 篠田市長は,市長就任後の初の12月定例議会において,新潟市は「保健・医療・福祉の最先端都市づくり」を推進すると表明いたしました。しかし,情勢の項で述べましたように,小泉改革によって市民を取り巻く情勢は極めて厳しい状況にあり,そのもとで「保健・医療・福祉の最先端都市づくり」を推進することは,私は並大抵の努力ではできないのではないかと認識しております。
 質問の第1点は,小泉構造改革によって国民生活の悪化が一段と進行していますが,そのことについてどう認識しておられるのか,伺います。
 第2点は,新潟市は「最先端都市づくり」を目標にしておりながら,一方で就学援助や生活保護世帯に対する夏期,年末の見舞金制度を来年度より減額,廃止する方針を打ち出しました。この制度発足のときには,ほとんどの職員が市役所に勤務していなかったのではないかと思いますので,あえて一言申し上げておきたいと思います。就学援助制度や生活保護世帯の法外援護制度は,長い期間をかけて関係者と市民,市役所が話し合って積み重ね,築き上げてきた制度であります。法外援護に至っては,渡辺浩太郎市長時代,すなわち今から40年以上前につくられた制度であり,まさに血と汗の結晶とも言えます。長いだけがよいとは申し上げませんけれども,このような制度を一片の通知もなく廃止をすることは,まさに冷たい市政と評価されかねない措置であります。なぜこんなやり方を行うのか,伺います。
 第3点は,「最先端都市づくり」は,質問の第1点に触れましたように,小泉改革の悪政と闘うことなしに市民生活は守れないこと,また市民生活の実態にしっかり立つこと,この二つが大切と考えますが,市長の見解を伺います。
 質問の第5は,民間委託などの問題点と自治体の責務についてであります。
 小泉内閣の構造改革は,新自由主義の経済路線,すなわち企業の利益追求を最優先とした市場原理を地方自治体に押しつけているものであります。そして,そのことを進めるため,「官から民へ」「コスト削減」「民営化」「民間委託」の潮流がつくり出されております。さらに,それに反対する人たちには「抵抗勢力」として攻撃,批判がされるという風潮がつくり出されております。しかし,このようなやり方は多くの問題点をつくり出しています。以下,問題点を指摘しながら質問いたします。
 第1点は,到達状況について。
 主な民間委託事業と指定管理者制度の実施数について伺います。
 第2点は,民間委託そのものについてであります。
 私は,民間委託拡大の潮流の危険なねらいを指摘をいたしましたけれども,すべての民間委託を機械的に反対するものではありません。判断の基準は,住民の福祉の向上,推進を図ることを目的としております地方自治体の責務が果たされるかどうかにかかっているということを申し上げて,以下質問してまいりたいと思います。
 「コスト安」が最大の理由として民間委託が拡大されておりますけれども,それだけで果たしてよいのでしょうか。経費削減については,当面のコスト安だけに目を奪われるだけではなく,将来のコストアップやコスト安による住民サービスの低下を十分検討して対応すべきではないでしょうか,お伺いいたします。
 学校給食の民間委託について。今後の課題として,学校給食の民間委託が計画をされています。現在旧新潟市の小学校では直営・自校方式が実施されております。学校給食の民間委託で小学校の直営・自校方式は廃止されるのでしょうか,教育長にお伺いいたします。小学校の直営・自校方式は長い歴史があり,教育現場に定着をしており,教育的視点からも欠かせない制度であることを付言してお伺いいたします。
 第3点は,指定管理者制度についてであります。
 平成16年12月策定の「公の施設に係る指定管理者制度に関する指針」に基づき,この制度が積極的に導入されています。導入が進行する中で,いろんな問題点が指摘をされております。以下次の点について伺います。
 選定委員会の問題点について。委員の選定は,各所管にゆだねられておりますが,選定基準はあるのでしょうか。
 2,業者の選定は「採点方式」をとっておりますが,委員は専門的な知識や力量が必要となってくるのではないでしょうか。
 3,業者の選定に当たっては所管課の意図が働く状況が生じるのではないでしょうか。談合の経験から最大の注意を払うべきと考え,質問いたします。
 指定期間はおおむね3年のサイクルのため,今まで業務をやっていて指定から外された業者は,今まで雇用して業務をやらせてきた人員が余剰人員になったり設備投資がむだになるなど,大きな影響を受けることになります。競争原理の立場から見れば当然なことという考えもありますが,事行政がかかわったものだけに,問題は全然ないと考えるのでしょうか,お伺いいたします。
 こういう状況ですと,余剰人員や設備投資のむだに耐えられる力のある業者しかこの制度に応募することができなくなってしまうのではないでしょうか。
 公の施設の利用者や入所者への影響について。指定業者がたびたびかわった場合,特養入所者やデイサービスセンターの利用者の方は,例えば記録簿が残されて引き継がれたとしても,その人をよく知っている介護者がいなくなってしまうわけですし,介護の継続性が保障されなくなったり,介護職員との触れ合いが断たれるという事態が生じてしまうなど,この制度が決してこの分野においてはよい制度ではないと言えるのではないでしょうか。お伺いをいたします。
 第4点は,地方自治体の責務についてであります。
 小泉内閣の構造改革は,2005年3月に「地方行政推進のための指針」を発表し,すべての自治体に2005年から5年間の「集中改革プラン」を策定をさせ,民間委託と民営化を進めさせてきました。一方,小泉内閣はみずからも社会保障制度の切り捨てを進めております。このような地方政治に対する攻撃は,住民福祉の機関という地方自治体の存在意義そのものを否定するものだけに,きっぱりと拒否をし,住民福祉を守っていくことが重要なことではないでしょうか。以上の点を踏まえた上で,以下質問いたします。
 (ア),行政改革の流れの中で,「住民福祉の機関」という地方自治体の責務を明らかにしてどう貫いていくのか。
 (イ),財政改革は,国とも闘って財政を確保するとともに,地方においてもむだな公共事業にも大胆にメスを入れることも必要と思います。この2点についてお伺いいたします。
 質問の第6は,定員適正化計画についてであります。
 構造改革の潮流の中で大きな比重を持つのが公務員の削減などであります。この根底には,公務員の既得権益打破の攻撃が存在しています。確かに公務員には一定の改革が必要な既得権の存在もあると思います。この点は,改善されることは当然であると考えます。しかし,公務員を削減することが美徳とされ,その結果,住民サービスの低下が生じたとすれば,それを黙認する考え方には同調するわけにはいきません。また,民間労働者の低賃金を維持するために,公務員労働者の給与引き下げを進めるという官民間の対立をあおるやり方にも同調するわけにはいきません。
 ここで,いま少し言及しておきますと,小泉構造改革に共通していることは,国民の中に「対立」をつくり「分断」を図っていることです。「公務員労働者と民間労働者」「現役時代と高齢者」「働く婦人と専業主婦」など意図的に「対立」をつくり,暮らしを壊す政治に反対をする勢力や運動を既得権益者を守るための利己的な行動として攻撃をする,これに同調するわけにはいきません。このことを申し上げ,以下具体的に質問してまいりたいと思います。
 第1点は,合併後の職員数の変化について。
 (ア),正規職員数。合併後に削減した数もお聞かせください。
 (イ),臨時職員数。この点で少し述べてみたいと思うんですが,正職員は定数としてカウントされますけれども,臨時職員数や嘱託職員数はカウントされておりません。正規職員を減らして臨時職員や嘱託をふやす傾向が国の対策の一つとして政令市を中心に多くなっていると聞いておりますが,新潟市はどんな状況でしょうか。
 (ウ),人材派遣の導入が計画をされておりますけども,その計画の内容について伺います。
 第2点は,さきに述べましたが,職員削減を競い合うという行政の進め方は改善すべきではないか,伺います。
 さらに,「公務員の既得権益打破」など公務員攻撃にくみすることのない行政展開を図るべきではないか。
 以上,3点についてお伺いいたします。
 質問の第7は,政令指定都市に向けての「基礎固めの予算」となっておりますけれども,次の点に留意すべきではないかという点であります。
 ア,シティプロモーションも結構ですが,増税に苦しみ,国保料値上げや福祉,教育の切り捨てなどに痛みを受けている市民を考えた行政を進めるべきではないでしょうか。
 イ,「行政改革」でむだを省くとして市民生活を圧迫する施策を進めていくことよりも,多くのむだを抱えている「新潟駅周辺整備事業」については凍結すべきではないでしょうか。
 ウ,環日本海地域の国際交流を進める場合の基本は,小泉内閣の進めている憲法問題,靖国参拝や歴史教科書問題に毅然とした態度をとるとともに,新潟市非核平和都市宣言による取り組みを強め,新潟市の平和政策をもっとアピールすることが大切ではないでしょうか。
 以上,3点について市長の見解をお伺いいたします。


 次に,新・新潟市総合計画(第五次総)について質問いたします。
 現在第五次の新潟市総合計画,すなわち新・新潟市総合計画策定準備が進んでおります。
 最初に,策定までのスケジュールについて質問いたします。
 質問の第2は,策定に当たっての留意点についてであります。策定に当たっては,次の点に留意すべきと考えますが,所見をお伺いいたします。
 ア,政令市「バラ色論」だけではなく,厳しい経済・財政状況を率直に語り,市民と一緒に市民参加で乗り切ることが大切ではないでしょうか。合併に際して各種の会合や住民説明会で,合併・政令市になると財政は豊かになり,企業も進出し,雇用も拡大すると,その効果が大いに宣伝されました。そんな簡単なものではないという側面もこれからは率直に語っていくことが必要です。
 また,新潟市ではかつて川上市長時代の昭和50年12月2日に財政危機から市民の暮らしを守るため,市の公会堂で「財政危機突破市民集会」を開いてまいりました。そして,市民とともに市民の代表による国に対する強力な要求行動が展開をされたという経験を持っております。その意味で考えますと,さまざまな形態で今成長しつつあります市民に対し,市民参加を呼びかけて,行政と一緒になって運営ができる,そんな行動計画を計画の中に盛り込んでいったらいいのではないかということを申し上げて質問したいと思います。
 イ,都市政策の基本を過去の右上がりの経済政策や人口増を前提としてきた「外来型開発」の手法については,モニタリングをして環境や地域経済を発展させていく「内発的開発」に切りかえたらどうかという点であります。
 外来型開発とは,「新産都市」「一全総」などから始まった重化学工業を中心とした産業の誘致策の失敗が,東港のかつてのペンペン草に象徴されるような結果となりました。京都市や金沢市が評価されるのは,観光資源の有無だけではなく,伝統産業や地場産業がしっかりと育成をされ,経済的にも確立をしている内発型開発が着実に前進をしている,これが評価されているものであります。新潟市も呼び込み方式や他力本願的思考から脱却をする動きも始まっています。東港のハイテクポートやIT産業への取り組み,また商人塾や人材育成,新規事業起こしなど,現実に活動している地域経済の営みを,これを発展させるための施策を大いに充実をさせていくことが大切ではないでしょうか。
 ウ,分権型政令市づくりについて。これは,極めて重要な点であります。そこで,政令市後の「行政区」に抜本的な権限の分権,すなわち財政,産業政策,都市計画を含む分権型の区制をつくることについて,強調しておきたいと思います。市長の見解をお伺いいたします。
 質問の第3は,財政計画についてであります。
 新総合計画には,財政計画もつくられますが,次の点を指摘をしておきたいと思います。
 第1点は,計画に合わせた財政計画をつくるのではないということです。
 四次総のときもそうでしたが,計画をやりたいということから出発をして,財政計画をそれに合わせて膨らませるという手法がとられました。また,計画を遂行するために住民サービスの低下による財政改革,財政確保を進めていくということをやられました。このことを行わないことが重要ではないでしょうか。
 第2点は,実際の財政状況から計画を策定をし,聖域とされている大型事業についても見直しを行い,必要によっては「時のアセス」,すなわち凍結,見直しをかけることも必要と考えます。
 第3点は,市民要求は多様であり,総合計画策定後も市民要求は出てまいります。「計画にない」「財源がない」という理由でシャットアウトされることでは困ります。新たな市民要求にこたえられる財政確保をしておくことについて伺います。
 質問の第4点は,計画策定時から市民参加,議会意思の反映をとるべきと思いますが,どのような取り組みを考えておるのか,お伺いいたします。


 最後の質問になりましたが,篠田市長の再出馬について質問いたします。
 ことしの秋,11月には市長選挙が予定されております。新潟市は,来年4月の政令市指定に向けて,その基礎固めに取り組んでいます。新潟市を取り巻く情勢は,さきに申し述べましたように,財政面でも,市民生活の面でも大変厳しい状況になっており,このような中での市政運営は大変なことと思います。
 篠田市長は,就任以来この大きな課題に向かって全力を挙げてこられたことは,若干の立場の違いはありましたが,よく承知をしておるところであります。市長の気持ちを勝手に推察をさせていただくことをお許しいただけるなら,来年4月の政令市の実現を見届け,その後の政令市の運営にかじ取りをしたいなと考えているのは当然のことではないかと思います。
 そんな意味で,秋の市長選に出馬されるのかどうか,お尋ねをいたします。
 また,今お答えができないなら,出馬表明の時期はいつになるのでしょうか。お尋ねをいたしまして,以上をもちまして私の代表質問を終わらせていただきます。
 以上であります。


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