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日本共産党市会議員団の小山哲夫でございます。通告に従いまして,篠田市長に質問をいたします。
これまでの議会でも小泉構造改革による格差や貧困の広がりが大きな議論になりました。6月には,住民税の公的年金等控除の縮小,老年者控除の廃止,住民税の高齢者非課税限度額の廃止などによって大幅な増税になり,介護保険料や国民健康保険料の値上げに加え,増税の影響で雪だるま式に負担増が進んでおります。この負担増は,10月からの70歳以上の高齢者の医療費の負担増,長期入院者の食費の負担増,居住費自己負担の導入と続き,来年からは定率減税の廃止による増税とまだまだ続きます。こうした状況を踏まえ,以下質問いたします。市長の市民生活の実態にしっかり目を向けた明快な答弁をお願いいたします。
質問の第1は,国の悪政による負担増で苦しむ市民生活を自治体としてどう守るかという問題についてです。
1点目は,国民健康保険についてです。
国民健康保険中央会監修の「国民健康保険必携」では,社会保障制度としての国民健康保険について次のように書かれています。「我が国の社会保障制度の基本は,何といっても憲法25条です。ここには次のように規定されています」として,「第1項,すべて国民は,健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。第2項,国は,すべての生活部面について,社会福祉,社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と憲法25条の全文を紹介し,国民健康保険制度は憲法25条に規定された生存権保障の制度であることを明記しております。
市長は,国民健康保険制度が社会保障制度の根幹をなす制度であると議会で述べていますが,この認識は今も変わらないのでしょうか,答弁を求めます。
二つ目の質問は,国民健康保険料についてです。
平成元年の14.29%の国民健康保険料値上げを実施した際の国民健康保険運営協議会の答申には,被保険者から保険料負担が限界を超えているとの意見が出されたと書かれています。その後も平成4年2月の答申でも11月の答申でも国民健康保険料が負担の限界を超えている状況が指摘されております。負担が限界を超えていると言われた平成元年と今では,格差と貧困の広がりで市民生活は一層困難になっています。生活保護世帯は2,516世帯から4,231世帯と68%ふえ,就学援助を受けている児童,生徒の割合,認定率は14.07%から24.46%へと4人に1人という状況です。7月からの国民健康保険料の値上げに際して市長は,負担感は理解すると述べましたが,社会的格差と貧困の広がりの中で9.4%の値上げに加え,増税による値上げも重なり,現在の国民健康保険料は文字どおり市民の負担の限界を超えていると考えますが,市長の認識を伺います。
三つ目の質問は,低所得者に対する減免についてです。
新潟市には,国民健康保険条例第21条に規定された保険料の減免についての基準があります。低所得者に対する適用範囲,減免割合は法定2割軽減と内容は同じものです。2人世帯の場合,前年所得が103万円以下でなければ2割軽減は受けられません。
一方,50代の御夫婦の場合の生活保護基準は204万1,440円です。つまりこの御夫婦は,生活保護基準の所得でも2割軽減は受けられないわけです。国民健康保険の被保険者には,生活保護基準以下の人が多くを占めています。ところが,生活保護基準以下の生活実態でも減免が受けられない。そういう低所得者に対する減免基準になっているわけです。こうした減免基準になっていることに対して市長はどのように考えているのか,明快な答弁を求めるものです。
四つ目の質問は,低所得者に対する減免基準の見直し,拡充についてです。
国民皆保険の中核となる医療保険,社会保障の根幹をなす制度と言われながら,国民健康保険制度は重大な危機に瀕しています。特に財政面での困難が指摘されていますが,その根本には政府がその責任を放棄し,財政支出を抑えてきた問題があります。それは,1984年に国の負担を実質医療費の45%から38.5%に引き下げたことに端を発します。国民皆保険制度の継続と住民の命と健康を守るために国の財政面での責任を大いに求め,国庫負担をもとに戻すよう国に強く求めるのは当然です。しかし,格差や貧困の広がりが指摘される中で,住民の福祉の増進を図る新潟市がどういう役割を果たすのか,市民の暮らしを守るためにどうするのかが今鋭く問われていると言えます。
国の法定軽減要件に達しない低所得者を支えるために全国の自治体ではさまざまな努力をしていますが,広島市などでは国民健康保険料の減免に関する取り扱い要綱で,減免対象に貧困により生活のため公私の扶助を受けている者を加え,生活保護基準で減免割合を決めています。こうした先進例にも学びながら,現在の市民の生活実態からかけ離れた減免基準,特に低所得者に対する減免基準を見直し,拡充すべきだと考えますが,市長の見解を求めるものです。
五つ目の質問は,国民健康保険の実態についてです。
昨年12月29日付の新潟日報には,「保険料払えず国保停止,受診おくれ11人死亡」という見出しで,「国民健康保険の保険料を滞納して保険証を返還し,医療機関の受診の遅れから病状が悪化し,死亡したとみられる患者が過去6年に少なくとも11人いたことが,共同通信の調べで分かった」と報道しています。そこでは次のように全国の状況が紹介されています。
「松江市の病院では,資格証明書の患者3人が死亡。うち,今年2月に直腸がんで死亡した40代の女性は,'02年ごろから嘔吐や腹痛を繰り返し,'03年半ば以降は症状がひどくなったが,市販の痛み止めで紛らせていた。自営業が振るわず保険料を滞納,'03年に資格証明書を交付されたという」。
「名古屋市の病院で今年1月に大腸がんで死亡した50代の男性も,救急搬送される約5カ月前から痛みを我慢し,受診時には手遅れの状態だった。同様に,札幌市では50代の男性2人,千葉,岐阜両市で各一人の死亡が判明した」というものです。
ことし1月4日の毎日新聞では,「縦並び社会,格差の現場から」という連載で,「患者になれない」という見出しで次のような記事があります。「福岡市の男性(63)は昨年11月,全財産の2万5,000円を握りしめ,激痛をこらえて病院に向かった。意識は玄関をくぐったところで失う。10代で大病を患い,重労働は難しい。この10年はチラシ配りのアルバイトをしながら独り暮らし。2年ほど前から年間20万円の国民健康保険料を支払えなくなった。市から届いた1枚の「資格証明書」で国民健康保険証を取り上げたことを知らされる。3割負担で済んだ医療費は全額負担に変わった。夏には何日も便が出ず,何を食べても吐いたが「治療代や生活費が心配で病院に行くのが怖かった」と言う。やっとたどり着いた病院の診断は大腸がんだった。男性が入院する4日前には無保険の女性(53)が運び込まれた。乳がんと分かった。黒ずんだ腫瘍が大きくなって乳房が三つに見えるまで我慢していたという。病院のソーシャルワーカーは,「こういう患者はふえていくばかりだ」と心配する」,こういう記事です。
社会保障制度の根幹をなす制度と言いながら,実態はそのようになっていません。こうした実態は全国至るところにあります。国民皆保険の中核,社会保障の根幹をなす制度と言われながら,実態はそのようになっていない状況についての市長の認識はどうか答弁を求めるものです。
六つ目の質問は,自治体の果たす役割についてです。
このように資格証明書の発行は,納付相談の機会をより多く確保するというものではなく,市民の命に直接かかわる重大な問題と言えます。社会的格差と貧困が広がり,負担増が続いている現在,自治体が果たす役割は住民の暮らしを守ることを第一に考え,国民健康保険料を払える保険料にすること,低所得者に対する減免制度を暮らしの実態に合うものに改善すること,資格証明書の発行をやめること,こうしたことではないでしょうか。市長の明快な答弁を求めるものです。
七つ目の質問です。こうした状況の中で,国民健康保険料の引き下げと増税で急激に上がったお年寄りの保険料の引き下げを求める直接請求署名9万7,681筆が8月15日に提出されました。
直接請求について,学陽書房発行の「新版逐条地方自治法」では次のように書かれています。「直接請求の制度は,住民の直接の政治参与の機会が増加し,住民自治の基本原理が地方自治の運営上において重大な機能を発揮する代表的なもの」とし,「この制度は間接民主主義の欠陥を補強し,住民自治の徹底を期するため,直接民主主義の原理に基づく住民の基本権であり,地方自治の究極の責任は,住民自体に帰するものという基本原理によっている」と直接請求制度について解説しております。市長は,今回の9万7,681筆,有権者の15%の直接請求署名数をどのように受けとめているのか答弁を求めるものです。
八つ目,国民健康保険料を引き上げ前に戻すには,どのぐらいの財源が必要なのか御答弁ください。
国民健康保険にかかわる最後の質問です。
新潟市は,年金収入が変わらないのに増税の影響で国民健康保険料が上がる世帯に対し,軽減制度の拡充を平成18年度・19年度の2カ年実施しています。その対象は,増税がなければ法定7割軽減を受けられる世帯に限定していますが,これを法定5割,2割軽減まで拡大した場合,軽減世帯数と軽減総額は幾らになるのか答弁を求めるものです。
国の悪政による負担増で苦しむ市民生活を自治体としてどう守るかという問題の2点目の質問は,障害者控除についてです。
新潟市は,介護保険が始まった翌年,平成13年度から65歳以上の高齢者で要介護認定を受けた人を対象に障害者控除対象者認定書,いわゆる認定書を交付しています。これは,障害者手帳の交付を受けていなくても手帳と同等の効力を持ち,障害者控除が受けられるものです。要介護認定には,障害の程度の判定も含まれているために,認定を受けたときに使った医師の診断書などの情報を利用して障害の程度を判断し,障害者に準ずるとして交付しているものです。一般的には,要介護1・2の高齢者は普通障害者に,要介護認定3から5の高齢者は特別障害者と認定され,認定書が交付されています。これは,障害者手帳がなくても65歳以上で市町村長が障害者に準ずると認定すれば障害者控除が受けられるというものですが,市長もそのように認識しているのか伺います。
二つ目の質問は,この制度の利用実態についてです。
新潟市の平成18年4月末現在の要介護1から5の認定者数は2万3,383人。それに対して障害者控除認定者数は992人で4.24%です。こうした制度が始まってまだ数年であることから,周知不足があるものと考えられますが,せっかくの制度が利用されていない実態を市長はどう考えているのでしょうか。
三つ目の質問です。今年度から各種控除の縮小,廃止などによって住民税の大幅な増税,介護保険料の値上げ,国民健康保険料の値上げと負担増が続いています。
さらに,10月からは高齢者の医療費の窓口負担増などが始まります。負担増で市民が,特に高齢者の皆さんが苦しんでいるこうしたときにこそ,要介護1から5と認定された高齢者には,すべて障害者控除の制度を周知徹底し,申請書を送付する,あるいは要介護認定を受ける際に申請書を渡す,さらには以前上越市や長岡市で行ったように全対象者に障害者控除対象者認定書を送付するなど,少しでも負担増から市民生活を守るためにこうした制度が利用されるように市としての対応を考えるべきではないでしょうか,市長の明快な見解を求めるものです。
質問の第2は,障害者自立支援についてです。
障害者自立支援法が10月から本格実施になります。既に4月から原則1割の応益負担が導入され,大幅な利用者負担増による施設からの退所や報酬の激減による施設経営の悪化など,深刻な問題点が噴出しています。そうした状況を踏まえ,3点質問します。
一つ目の質問は,実態調査についてです。
新津地域の知的障害者通所授産施設では,自立支援法実施後2名の方が通所をやめ,そのうち1名が通所回数を減らして通所し始めています。この背景には,応益負担の導入による大幅な利用者負担増があります。6月下旬,厚生労働省が実施した自治体アンケートでも,半数を超す都道府県で利用者負担増による退所者,利用抑制の事態が生まれています。新潟市としても至急応益負担制度導入に伴う利用者及び事業所の実態調査を行い,関係者の意見を真摯に聞き,対策を講じるべきと考えますが,市長の見解を求めます。
二つ目の質問は,利用料負担についてです。
新潟市は,障害者自立支援法の実施に際して,これまでの施設利用者への利用料2割負担軽減策を継続するなど,四つの利用者負担軽減策を実施しました。10月の本格実施を前に,全国の自治体では独自軽減策が広がっていることから見ると,新潟市の4月からの独自支援策はその先駆けと言えるかもしれません。しかし,通所施設の場合,これまで無料だった利用者負担が給食代を含んで月2万円から3万円もの大幅負担になっている実態など,各種調査でサービスを減らした,減らすことを考えている等が1割から2割に上ることなどから,独自軽減策の拡充が望まれています。財源的に見ても新潟市の今回の軽減策は,自立支援法施行で利用者負担原則1割負担になったことでの財政軽減分1億1,000万円を回したにすぎないものです。
東京都荒川区などでは,対象に所得制限を設けず,在宅の障害者の全サービスの利用者負担を3%に軽減,在宅でサービス利用量が多い重度の障害者について,月額負担上限額を半額に軽減,住民税非課税世帯の障害者の通所施設での食事代を国基準の半額にするなどしています。こうした先進的な取り組みに学びながら,障害者の自立と社会参加の後退を食いとめるためにも,独自軽減策の拡充を強く求めるものです。
三つ目は,施設運営についてです。
施設,事業に対する報酬が予想を超える規模で激減し,施設運営が危機的状況に直面していることも重大です。新潟県法人立授産施設連絡協議会のアンケート調査,6月実施され,送付数48カ所,回収数41カ所によると,施設運営費が平均で15%も減り,中には30%も減っている施設もあります。新津地域の施設の園長さんや施設長さんは,報酬単価の引き下げと支払い方式が月額制から日額制になったことの影響が大きいと言っておられました。施設運営の厳しさを市長はどのように認識しているか答弁を求めます。
国に対して,施設,事業者が安心して障害者の自立支援が進められるよう,報酬単価の水準を抜本的に引き上げること,さらに障害者は障害があるために毎日通所ではなく施設を休むことがあります。報酬の日額支払い方式は,実態に見合って至急見直すことを強く要望すべきです。さらに,新潟市としても施設への運営費補助制度の確立が望まれると考えますが,市長の答弁を求めます。
質問の第3は,新津・小須戸地域の諸問題についてです。
一つ目の質問は,学校校舎の雨漏り等についてです。
学校施設の雨漏り等の改修については,2月定例会でも質問しました。その際,旧新津市では美術館の建設やバイオリサーチパーク構想の一環と称して,新潟薬科大学の誘致等に数十億円ものお金をつぎ込み,そのしわ寄せが大きくあらわれているのが学校施設と述べたところです。
ことし7月の長雨の際,多くの保護者から学校校舎の雨漏り等の苦情が聞かれました。大規模改修など中間のメンテナンスをやってこなかった結果だと思われますが,中心校と言われる新津第一小学校でも新津第一中学校でも雨漏りがあります。担当課も学校を回っているようですが,私は新津第一小学校,新津第一中学校,新津第三小学校,小須戸小学校,矢代田小学校,金津小学校の6校を調査してきました。6校の中には4から5カ所もの雨漏り箇所がある学校もあります。市内全域でも老朽化で雨漏りしている校舎もあるように聞きますが,少なくとも教室や特別教室など子供たちが毎日使っているところの雨漏りは速やかに改善することが必要です。早急な調査と対策を進めるべきと考えますが,教育長の答弁を求めるものです。
二つ目の質問は,小須戸地域の水害対策についてです。
小須戸地域では,住宅被害は幸いなかったものの,この7月12・13日の2日間,雨によって中心部の道路が冠水し,通行どめになるなどしました。小須戸中心部及び矢代田地域の水害対策については,ことしの2月定例会の一般質問でも聞いたところです。そこでは,当時の下水道部長が「抜本的な浸水対策について検討する。」さらに,再質問に答えて「雨水計画の見直しで調査を実施している。雨水の流出量の増加の要因の検証とか基本方針の設定,今後の計画等を検討していく」と答弁しています。
そこで,3点質問します。
一つ目,調査結果は出たのでしょうか。出たとすると,どのような内容なのかお答えください。
二つ目,その調査結果を受けて,行政としてはどのように小須戸地域の水害対策を進めていくのかお答えください。
三つ目,政令市移行後,小須戸支所は出張所となり,窓口業務だけの職員10人になってしまいます。最近の集中的,局地的な雨の降り方,さらに政令市になってから抜本的な浸水対策が動き出すという状況ですが,担当課が地元にない中で対応が心配されます。どのように考えているのか答弁を求めます。
最後の質問は,8月1日,ホテルイタリア軒で開かれたシンポジウム「新潟・浜松 政令指定都市の課題と可能性」での篠田市長の発言についてです。
一つ目,市長はこのシンポジウムでここだけの話だとして次のようなことを言っておられます。「合併地域は,約束した合併建設計画をきちっとやってくれというだけならいいのだけれど,さらに上乗せでこういうこともやってくれないかというお願い型,依存型にならざるを得ず,今ほど自立度が低下して,依存度がアップした新潟市の組織はなかった」と述べています。合併地域からのお願いで新潟市の自立度が低下したという具体的な事例は何か,明確にお答えください。
二つ目,次のようなことも言っておられます。「小さな町,村ほど手厚いサービスをして,住民に手とり足とり依存型の市民をつくり出してきた。そういうことが続かないから合併したんでしょう。もう一度確認する必要がある」というものです。
そこで,伺います。具体的に旧市町村のどういう手厚いサービスが依存型の市民をつくり出してきたのか。手厚いサービスをし,依存型の市民をつくり,それが続かないから合併したということは,一体どこで確認されたのか,しっかりお答えください。
三つ目,シンポジウムの中で篠田市長は,「大変ありがたいのは,地域審議会というものが全部政令指定都市になるときに解消していただけることだ」と述べています。なぜ地域審議会がなくなることが大変ありがたいことなのかお答えください。
四つ目,最後の質問です。市長は,こんなことも言っています。「旧市町村の残骸をいつまでも引きずっていては,行財政効率化もやりにくい」。旧市町村の残骸とは一体何ですか。どうもこれは,旧13市町村に設置された地域審議会を指しているようですが,なぜ旧市町村の残骸,合併した旧市町村13の地域審議会があると,行財政効率化がやりにくいのか,明快にだれが聞いてもわかりやすい言葉でお答えください。
以上で私の一般質問を終わります。
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