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「コンプライアンス条例」の問題点と党議員団の修正案について

1.「コンプライアンス条例」の問題点

 市提出の条例案は、@職員の倫理確立、A公益目的通報制度、B不当な要求行為の規制の三本柱で構成されています。官製談合問題を調査した「新潟市入札談合等関与行為調査委員会」(以下、調査委員会)の報告書を受けて条例化したものですが、篠田市長は「官製談合も条例制定のきっかけになったことはまちがいない」としながらも、「市職員が早く共通の課題に取り組み、迅速かつ的確に施策に反映させる」ことが提案の主な理由となっており、官製談合問題が後景に押しやられた条例案になっています。

 

(1)市民の要求が押さえ込まれるおそれがある

 市の条例案は、特別な取り計らいを市職員に要求することを「特定要求行為」として記録し、それを弁護士などによる法令遵守審査会(以下、審査会)が「不当」かどうかを審査する仕組みを用意しました。議員などが市職員に対し、秘密情報の提供を要求していたとされたことを受け、調査委員会が再発防止策として提起し、条例化したものです。

 ところが、条例案では「特定要求行為」は一般の市民を対象にしています。調査委員会は、「市会議員、県会議員、国会議員、OB、業界団体、市職員(特別職を含む)」(「報告書」P.70)からの要請について、上記のような制度を提起していますが、一般の市民は対象としていません。

 条例の運用によっては、陳情や要請など、市民が市に対しておこなう要求実現の行動が押さえ込まれるおそれがあります。

 

(2)市長の専横を規制する仕組みがない

 公益目的通報制度は、不正を告発した市職員を保護する仕組みです。審査会が通報を受けつけ、調査し、その結果を市長に報告または公表することになっており、そのことによって通報した職員が不利益を受けないようにすることを市長に義務づけています。

 重要な役割をになう審査会の委員は、市長が委嘱しますが、解嘱することもできます。また、審査会がおこなう調査については、市職員については協力義務がありますが、市長や議員に対しては協力義務がありません。このため、審査会の権限が市長や議員に及ばず、市長の都合で委員が決められたり、解嘱されたりするおそれがあります。

 

 

2.党議員団の修正案

 党議員団は、以上のような問題点を踏まえ、独自に修正案を作成しました。再発防止の決意を反映させ、事件を風化させず、時の権力者によってゆがめられることを許さない恒久的な制度の確立をめざすことが、修正案の眼目です。

 

(1)市民の信頼を損なう不祥事を二度と起こさない決意を内外に表明

 官製談合問題を風化させず、市役所内部の自浄能力と市政の透明性を常に高める努力をおこなうことを前文に明記し、条例の目的をよりわかりやすくしました。

 

(2)通報しやすい制度に改善

 市の条例案では、法律違反等の行為が「生じ」、または「まさに生じようとしていると思料するとき」に審査会に通報できるようになっていますが、この要件を緩和して、通報しやすくなるようにしました。

 また、審査会だけでなく、マスコミなど外部の報道機関に通報しても通報した者が保護されるようにしました。

(修正案 第2条第6号)

 

(3)市民が職員をチェックできる制度を提案

 市と契約関係にある業者が談合を告発しても不利益を受けないようにすることも含め、市民が市政に対するチェックをおこなえるよう、市職員以外でも審査会やマスコミに通報できるようにしました。

(修正案 第2条第6号、第8条第1項及び第2項)

 

(4)要求行為の規制は、市長や議員、OBなどに限定する

 一般の市民の要求行為を規制する条文をあらため、規制すべき対象を明確にしました。調査委員会報告書は、職員が市会議員からの働きかけの「当」「不当」を判断し、毅然とした対応をとることは「力関係からして酷」と指摘していることから、特定要求行為の記録は、無条件に審査会に提出するよう条文をあらためました。「業者については、市職員に接する機会が制限されるよう改善されましたので、対象からは除外しています。

(修正案 第2条第3号及び第8号、第12条第1項)

 

(5)市長の専横を許さない仕組みづくり

 条例を市長が濫用することを防ぐため、重要な役割をになう審査会の委員を委嘱・解嘱する際には、あらかじめ市長が議会の同意を求めるようにしました。

 また、審査会の調査に対し、市長や議員などにも協力を義務づけるようにしました。

(修正案 第6条第3項及び第7項、第15条第1項及び第2項)

 

 党議員団の修正案 (PDFファイル 24KB)


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