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日本共産党新潟市議会議員団の鈴木克夫であります。議員団を代表しまして、議案第52号 「新潟市における法令遵守の推進等に関する条例の改正について」、賛成する立場から討論を行います。

この条例案につきましては、「議員活動の制限につながるのではないか」、「不当要求の基準があいまい」など、条例の制定については慎重な意見を求める声が多くあったところですが、総務常任委員会では、「透明で、公正な行政執行につながるもの」として全会一致、採択されたものであります。

条例は採択されたとしても、運用の問題、市民周知の問題、不当な要求から真面目に働く市職員を守ることができるかなど、まだ解明が必要な問題が残っていると思います。条例を施行するまでの間に、あらためて問題点の一つ一つを精査し、必要ならば条例を修正するとした肝要な態度でのぞまれるよう要望するものであります。

私どもは、このいわゆるコンプライアンス条例の提案には、二つの大きな問題があると考えています。その一つは、条例案を提案する篠田市長の政治姿勢にかかる問題です。

 本会議での一般質問でもお話しましたが、法令遵守という条例です。条例はわかりやすく、時の権力者の意向で運用が左右されないよう客観的な尺度をもった条例でなければなりません。残念ながら、提案された条例案はけっしてわかりやすいとはいえません。また、「官製談合の根絶をめざすというなら千代田区のように公益通報条例、天下りの禁止、市職員の意識向上をめざす倫理規定を条例化するほうが先決ではないか」という市民の声もありますが、市長はコンプライアンス条例を提案してきました。

なぜ今、コンプライアンス条例なのかとの委員会質疑では、「官製談合も条例制定のきっかけになったことはまちがいないが、12市町村との合併で新市が誕生し、すべての市職員が早く共通の課題に取り組み、迅速かつ的確に施策に反映させるためには、組織における規範意識の強化と法令遵守の理念の確立がいそがれる」として、談合問題だけでなく、合併によって生まれる行政サービスの格差をなくすためにも、法令遵守、コンプライアンス条例が必要であるとの認識が示されたところであります。

そうであるとするならば、「公務労働とは何か」という基本理念を条例上にも明示しなければならないと思いますが、それが明記されていません。

篠田市政になり「官から民へ」の流れが急速に強められています。「単なる『公的サービスの民間開放』、民間委託は、行政の政策能力を低下させる恐れがあるばかりでなく、NPO、コミュニテイ、個人、また地域の企業などを行政の下請け機関化を許し、一方で行政側の権威が強まり、新たな特権と今まで以上の癒着を生む措置を作る危険がある」と本会議で問題提起を行い、市長の考えを求めました。市長は、この質問にも、まともな答弁をすることもなく、且つ本条例上にも反映されておりません。誠に残念です。こうしたことが許すならば、市職員が、今後益々、民間事業者等との間で、様々な問題に巻き込まれてゆく危険があります。

例えば、指定管理者の業者選定などは、公務労働の役割と責任をはっきりさせなければ、業者との癒着を生む温床となる可能性があります。篠田市長が公務労働の役割と責任を明確にさせてこそ、市職員を守ることにつながると思います。それが市長の最低限の責務であり、当然条例に明記されるべきものと考えます。

 2つ目の問題は、条例の中身の問題です。市民の立場から見て、条例の目的がはっきりしているか、公平公正な運用が担保できるのか等、条例の根幹の関わる部分で不充分さがあると思います。

私どもは条例制定の主旨と条例の円滑な運用をめざして、五つの改善点を提案しました。@条例の主旨を明確にする前文規定をおりこむこと、A「公益目的通報」に外部通報を加えること、B市職員の不正を市民がチェックし、法令遵守審査会に通報できる制度にすること、C法令遵守審査会の選任は、議会同意が必要にすること、D法令遵守審査会の調査に対する協力義務を市長にも義務付けることの五点でありますが、市長からの具体的な受け止めはありませんでした。これも残念です。

そこで一般質問終了後、私どもは、この五つの改善提案を含んだ条例の修正案をつくってみました。これが修正案です。

 市民の信頼を損なう不祥事を二度と起こさない――これが、行政にも議会にも問われています。残念ながら、このたびの条例案にはその決意が表れていません。なぜか。市も議会も、官製談合問題の真相究明が不十分のままで、再発防止のための教訓が明らかになっていないからであります。私たちの修正案の眼目は、再発防止の決意を反映させ、事件を風化させず、時の権力者によってゆがめられることを許さない恒久的な制度の確立をめざすものあると確信していますが、この修正案の取り扱いについては、素材として提起し、議会はじめ市民のみなさんに、さらに検証していただき、市長提案の条例との違いや、どちらが市民活動の自由と職員の身分を守り、市民が望む再発防止策を確立することになるかを問いかけたいと考えているところであります。 

内部告発制度の条例化は、かねてから当議員団が求めてきたものであり、条例による制度化で再発防止にむけた一歩を踏み出したことは評価できるものでありますので、職員の倫理確立の徹底をはじめとした市長の条例運用の状況や市民周知の速度を見計らったうえで、市民の正当な要求行為が抑制されるなどの問題があれば、市民論議を経た後の修正案を提出し、議会諸兄の判断をいただきたいと考えますので、よろしくお願いします。

修正案については、私どものホームページに掲載し、市民のご意見をいただくことにしたいと考えています。以上のべてきたところですが、私どもの真意を市長から推し量っていただき、公平公正な運用がはかられるよう求めて討論とします。


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